ピッチングの“大変革”に挑むヤンキース、メジャーを変えるか?

サバシア選手

CC・サバシアの活躍は、ヤンキースの新たな投手戦略の一例だ。

Sean M. Haffey/GettyImages

野球のシステムには古くさいイメージがあるが、ニューヨーク・ヤンキースは今年、最先端の戦略でシーズンに臨んでいる。

防御率は3.89、メージャーリーグ全30球団中6位で、投手陣は好調だ。しかし、伝統に忠実なピッチングの結果ではない。アメリカンリーグで最速の平均球速を誇りながらも、ストレートの投球数は最も少ない。この矛盾が今季のヤンキースの驚くべき特徴だ。

ピッチャーは速いストレートを投げるものというのがこれまでの常識だった。20年前なら、ストレートの割合が全投球数の50%以下など考えられなかった。2年前でさえ、そんなチームはなかった。

しかし、今季、ヤンキースのストレートの割合は40.7%、50%を完全に割っている。プレーオフ進出を争う4球団、レイズ、インディアンス、アストロズ、エンゼルスもストレートの割合は低くなっており、「ストレート離れ」が今後のメージャーリーグの大きなトレンドとなりそうだ。

ヤンキースのピッチングコーチ、ラリー・ロスチャイルド(Larry Rothschild)は、現代の野球では、ストレートの多用は非効率的だと考えている。

「ストレートは打たれやすい」とスポーツ・イラストレイテッドのトム・バーダッチ(Tom Verducci)は述べた

「150キロ以上のストレートを投げ、打つなんてMLBの選手はすごい。バッターは、これまでもストレートに対応してきた。150キロ以上のストレートを打つために、練習し、実際に打っている。どんなに速いストレートを投げても、打ってしまう」

ストレートでの勝負を避けたヤンキースは、スライダーの割合が全投球数の25%以上とリーグトップ。Statcastによると、アリーグにおける今季のスライダー被打率は0.218、ストレートの被打率0.274を下回っている。

一方、ストレートの割合がリーグ同率5位のメッツは、防御率では28位。今後、戦略を立て直すとしても、ストレートの地位の低下は明らかだろう。

ヤンキースの投手陣は期待以上の活躍を見せている。2人の新しい先発陣、ルイス・セベリーノ(Luis Severino)とジョーダン・モンゴメリー(Jordan Montgomery)、長年故障に苦しんできた37歳目前のCC・サバシア(CC Sabathia)も好調だ。アダム・ウォーレン(Adam Warren)、チェイスン・シュリーブ(Chasen Shreve)、チャド・グリーン(Chad Green)のほか、アロルディス・チャップマン(Aroldis Chapman)やデリン・ベタンセス(Dellin Betances)などのスター選手も控えている。

(敬称略)

[原文:The Yankees are trying a radical pitching strategy, and it could be the future of baseball

(翻訳:Ito Yasuko)

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