SEIKO 5は、最高の自動巻き腕時計だ。
Dennis Green/Business Insider
初めて自動巻き腕時計を買うとしたら、お勧めは何か。私の答えは常に決まっている。「SEIKO 5」だ。
なぜか? コストパフォーマンスが最高だから。この一言に尽きる。
最も手頃な自動巻き腕時計というだけでなく、同社が自社開発したムーブメント「7S26」を採用している。
時計の専門家たちは信頼性と価格から、このムーブメントを高く評価している。他に並ぶものはないと。腕時計好きのためのウェブマガジンHodinkeeによると、このムーブメントは「数十年間、間違いなく」動くことで知られている。
セイコーの「マジックレバー」テクノロジーも採用されており、自動巻きの効率が向上している。
ちなみに、この価格帯の自動巻き腕時計が他にあっても、そのほとんどには中国製のチープな模造ムーブメントが使われている。
SEIKO 5には、時計製作の歴史も詰まっている。1963年の発売当時、これは革命的なものだった。同社は、5つの特長を持つ腕時計の製作にチャレンジした。自動巻きムーブメント、防水機能、日付・曜日表示、ねじ込み式リューズ、高い耐久性を誇るケースだ。
発売から50年以上経つ今もなお、SEIKO 5は信頼性、スタイル、そして価格に優れた腕時計を求める人々から愛好されている。
筆者の私見ながら、デザインもかっこいい。実はSEIKO 5はバリエーションが豊富で、ムーブメントとスタイルが微妙に異なるモデルが数多く存在する。冒頭の写真のミリタリーウォッチや、ドレッシーなタイプ、さらにはダイバーウォッチまである。
バリエーション豊富なSEIKO 5
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短所は主に以下の3つだ。
- まず、ムーブメントを手動で巻き上げることはできない。ただしHodinkeeが指摘しているように、はるかに高価な自動巻き腕時計でも、手動巻き上げに対応していないものは多い。
- 次に、筆者にとってはこれが残念な点なのだが、パワーリザーブ(動力の蓄積量)がかなり少ない。しばしば1晩置いただけで動かなくなることがあり、毎日ずっとつけていないと、確実に止まる。筆者が所有しているパワーリザーブが40時間の時計の方が若干使いやすい。概ね2日以内に着用すれば、時計の針を合わせ直す必要がないからだ。
- 最後に、デフォルトのベルトはダメ。冒頭の写真からも分かるように、筆者はパイロットモデルのキャンバスベルトを、安価で手に入れやすいNATOストラップに交換した。
それでも価格から言って、SEIKO 5に間違いはない。
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[原文:This $60 Japanese watch is the best value out there — here's why]
(翻訳:Ito Yasuko)