政権を去る人間は後を絶たない。写真は左から、ショーン・スパイサー氏、アンソニー・スカラムッチ氏、 ラインス・プリーバス氏。
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トランプ政権発足から6カ月、アメリカの政権人事はどんでん返しが続いている。
主要ポストをめぐっては、12人以上が解任、辞任、もしくは早急な役職変更を強いられた。
直近の人事では、ホワイトハウスの広報責任者に就任したばかりのアンソニー・スカラムッチ(Anthony Scaramucci)氏が7月31日(現地時間)、就任からわずか10日で解任された。これはトランプ政権下で最短だ。
しかし、スカラムッチ氏の短い在任期間も、トランプ大統領率いるホワイトハウスにおいては、必ずしもショッキングとは言えない。世界を驚かせたトランプ大統領の人事といえば、今年5月に突然解任されたFBI長官のジェームズ・コミー(James Comey)氏だろう。
コミー氏と同じく、マンハッタン連邦地検の検事正だったプリート・バララ(Preet Bharara)氏もまた、政権移行期間中の解任という異例の人事を下されている。
マイケル・フリン(Michael Flynn)元大統領補佐官や、最近更迭されたラインス・プリーバス(Reince Priebus)元首席補佐官も、ホワイトハウスの主要ポストからの退任を強いられた。フリン氏の辞任は、政権発足前にセルゲイ・キスリャク(Sergey Kislyak)駐米ロシア大使とコンタクトを取っていたことが発覚後のことだ。プリーバス氏の更迭は、スカラムッチ氏がThe New Yorkerとのインタビューで、同氏を情報漏洩者として名指しで糾弾した直後に起きた。
一方、就任後数カ月で当初とは異なる役職に配置換えされた人物もいる。
7月31日、プリーバス氏の後任として首席補佐官に任命されたジョン・ケリー(John Kelly)氏もその1人だ。同氏はこの半年間、国土安全保障長官を務めていた。また、サラ・サンダース(Sarah Huckabee Sanders)報道官も、7月上旬のショーン・スパイサー(Sean Spicer)報道官の辞任に伴い、副報道官から繰り上がった。
政権発足からこれまでに行われた、主要ポストをめぐる数々の人事異動を表した『トランプ政権の犠牲者たち』の図がこちら:
Skye Gould/Business Insider
(翻訳:忍足 亜輝)