1899年末、ビクトリア女王と皇帝ニコラス2世はともにまだ王座についていた。ウィリアム・マッキンリーは第25代アメリカ大統領で、ドイツ帝国は統一から30年経っていなかった。
当時、これらの国々はすでに株式市場があった。
クレディ・スイスは「イヤーブック」の中で、23の国々の株式市場の歴史を紹介している。その中には、1899年末と2016年末の世界の株式市場の規模を比較したチャートがある。
1899年末、イギリスの株式市場は時価総額で世界の25%を占め、世界最大の規模を誇った。15%を占めるアメリカと13%のドイツが続いた。
アメリカの株式市場は20世紀中にイギリスを追い越し、その後、2016年末には世界の株式市場の53.2%を占めるまでとなった。
一方、日本は現在2番目に大きい株式市場であり、クレディ・スイスのデータによれば、1990年初めには、アメリカの30%を上回る世界の約45%を占めていた。
「1990年の初めには、これら23カ国で世界の株式市場の時価総額の98%を占めた。今日も依然としてその約91%を占めている」と同社の調査チームは記した。
このレポートで興味深い点は(同社は特に言及していないが)、株式市場の規模は各国の地政学的なポジションを反映しているように思える点だ。
例えば、イギリスの株式市場は、ビクトリア女王統治時代と「イギリス帝国の世紀」の終わりに近い1899年末にもっとも大きく、2つの世界大戦の後、パクス・アメリカーナの間にその相対的規模が縮小した。
Credit Suisse
source:Credit Suisse
[原文:How global stock markets have changed in 117 years]
(翻訳:須藤和俊)