世界トップの富豪の座をうかがうアマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏
Brendan McDermid/Reuters
- アマゾンはサンディエゴの新規チームのメンバーとなる社員を募集している。また新規に立ち上がるクラウドサービスのチームリーダーも同時に募集している。
- アマゾンはまた自律型ロボットのプログラムも開始。
- これらの新規募集はアマゾンのさらなる野望を浮き彫りにしている。
Business Insiderは、アマゾンがクラウドおよび物流事業を強化するための新規チームを立ち上げようとしていることが分かる求人広告を発見した。
アマゾンは、倉庫全体の商品を管理するのに役立つソフトウエアを開発するため、新たなグループをサンディエゴに立ち上げようとしている。
アマゾンのサプライチェーン適正化技術グループによる求人は、多数のエンジニアを募集している。
「数百万人の顧客のために新しい、かつミッション重視のソフトウエア開発を行う、極めて革新的な新規チームとなる」とアマゾンは求人広告に記載している。また採用したスタッフのサンディエゴまでの引っ越しも支援することを明記している。
最近掲載された別の求人広告では、アマゾンウェブサービスのマーケットプレースを拡大させるための新規チームのリーダーおよびメンバーを募集している。
アマゾンウェブサービスマーケットプレースはアマゾンのクラウドサービスで使用可能なソフトウエアを販売するオンラインストアだ。求人内容によると、新規チームはマーケットプレースで販売するソフトウエアの種類を増やすことに取り組むという。
アマゾン化する全て
このプロジェクトはまだ初期段階であり、これからこのチームの創設メンバーたちがチームのビジョンを構築し、AWSマーケットプレース拡大に向けた展開戦略に多大な影響を与えていくことは間違いないだろう。
新規チームは、社内で最も利益率の高い部門であるクラウドコンピューティングを中心に、アマゾンが急速に拡大していることを反映している。また、アマゾンは137億ドル( 約1兆5170億円) を投じて食料品チェーンホールフーズを買収するなど、実世界でも販売する商品の種類を増やしている。
アマゾンのサプライチェーン適正化はアマゾンのオペレーションの一部だ。このグループは特定の時期にどの商品の需要が高まるかを予測し、これらの商品を実際どのように配送するのかを導き出すアルゴリズムの開発を行っている。顧客に商品をできるだけ迅速に、効率的に届けることが目標だ。
アマゾンの巨大な倉庫では効率の良いオペレーションが導入されている。
REUTERS/Phil Noble
アマゾンはまた、世界で自律型ロボットプログラムを導入しようとしている。懐疑的な反応を示す人も多いかも知れないが、実はこれは、今回取り上げた3つの求人広告の中で最も予想通りだった内容だ。アマゾンが自社倉庫内でロボットを積極的に導入していることはよく知られており、2012年に7億75800万ドルでアマゾンが買収した「Kiva Systems」が前身となったAmazon Roboticsプログラムも別のウェブサイトとして展開している。
時価総額4790億ドルのアマゾンによるミステリアスな求人広告から、同社の方向性を垣間見ることができる。アマゾンが新しいサービスを開始する、ということは珍しいことでは決してない。
CEOジェフ・ベゾス氏は同社が第2四半期に、3万人の従業員を新規雇用し、400以上のAWS機能およびサービスをローンチしたことを明らかにした。
第2四半期の決算報告によると、アマゾンの従業員数は38万2400人で、前年から42%増えている。
これに関して、アマゾンにコメントを求めたが、すぐに返答は得られなかった。
[原文:Amazon is staffing up several new teams to go big in cloud and distribution tech]
(翻訳:まいるす・ゑびす)