アンダーアーマー、不振の原因はアイデンティティー・クライシス?

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消費者は、アンダー・アーマーが何者なのか、よく分からないという。

Facebook/Under Armour

アンダー・アーマー(Under Armour)が消費者の支持を失いつつある。

同社は1日(現地時間)、2017年第2四半期の北米での売り上げが、0.3%増にとどまったと発表した。2桁成長が続いた過去の栄光を思えば、満足のいく結果ではない。

北米での需要低迷を受け、アンダー・アーマーは2017年の売り上げ予測を下方修正し、従業員の解雇や工場の閉鎖などを含む再建プランを見直すという。

株価は7%以上、下落した。

同社はアメリカ国内市場をめぐる、ナイキやアディダスとの熾烈な競争に直面している。しかし、アンダー・アーマーの売り上げを圧迫する要因は、それだけではない。明確なブランド・アイデンティティーの欠如が顧客を遠ざけていると、コンサルティング会社GlobalDataのリテール担当アナリスト、アンソニー・リバ(Anthony Riva)氏は分析する。

同日、顧客向けに書いたメモの中で、リバ氏は次のように述べた。

「我々のデータによると、アンダー・アーマーがどういうブランドで、スポーツ市場のどの分野に専門性を持っているのか、分からない消費者が増えている。これは、同社がさまざまな関連分野を手に入れようとした結果でもある。需要が低迷し、購入する商品に対して、消費者がより慎重になっている環境において、こうした専門性の欠如は有害だ」

これは、収益の4分の3以上を北米市場に依存するアンダー・アーマーにとって、悪い兆候だ。

「ここ(北米)での業績の冷え込みは、企業全体が風邪を引いているようなものだ」と、リバ氏は指摘する。

アンダー・アーマーもこの問題を認識しており、今後の再建プランで「アメリカ主体、アパレル中心のビジネスから、世界を視野に入れた、アパレル・靴・アクセサリーを複合的に取り扱う方向へ」会社を転換していくと語った。

その上で、「製品会社」から「消費者主導かつカテゴリー・マネジメント型のブランド」へ方針転換すると述べた。

同社CEOのケビン・プランク(Kevin Plank)氏は、「オペレーション能力の強化、収益力や効率性の向上を図るべき分野を複数特定した。我々は引き続き、ブランドの運営・構築に取り組みながら、持続的かつ長期的な株主価値を提供すべく、ROI(投資利益率)と資本コスト中心の経営へと転換していく」と話した。

同氏は最近、ブランドのロゴやスポーツウェアとしてのベーシックなスタイルを過信するあまり、アスレジャー(アスレチックとレジャーを組み合わせた造語で、フィットネスウェアやヨガウェアを、普段着として着用するファッションのこと)という大きなトレンドを読み違えたと認めている。

「我々はもっとファッショナブルでなくてはならない。消費者は全てを望んでいる。見た目も着心地も良く、ジーンズと合わせて出かけられるもので、なおかつ機能的なものを」

2017年第2四半期のアンダー・アーマーの売上高は、第1四半期から8.7%上昇し、10億9000万ドル(約1200億円)。純損失は前年の5270万ドルに対し、1230万ドルと報告している。

[原文:Under Armour is having an identity crisis that's throwing the company into a tailspin (UAA)

(翻訳:忍足 亜輝)

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