KDDIが買収したベンチャー「ソラコム」とは? 両社がリリース配信、子会社化へ

ソラコム

ソラコムの子会社化をしらせるKDDIのプレスリリース。KDDIとソラコムの連名リリースになっている。

KDDIは8月2日、IoT機器向けのモバイル通信ベンチャー・ソラコム(SORACOM)の買収報道をうけ、市場が終了する15時に合わせて連名のプレスリリースを配信した。両社はすでに株式譲渡契約を8月1日に締結しており、8月下旬を目処にソラコムの株式を取得し、連結子会社とする。

ソラコムは、アマゾンウェブサービス(AWS)のエバンジェリストだった玉川憲氏らが創業し、業態としては大手キャリアの回線網の一部を使って独自の料金体系でサービスをするMVNO事業者の一種だ。

MVNO事業者には通常、1式10億円程度ともいわれるパケット交換機などのハードウェアのシステムが必要とされるが、ソラコムのコアテクノロジーは、それらをアマゾンAWSのクラウド上に仮想的に実装し、IoTに最適化した動的なサービス展開を可能にしたところにある。

今回の子会社化にいたった経緯について、ソラコムは公式ブログにて玉川社長、船渡COO、安川CTOの連名で記事を更新。

「KDDIとは、2016年12月に発表のIoT回線サービス「KDDI IoTコネクト Air」において、クラウド上に構築された携帯通信コアネットワーク「SORACOM vConnec Core」をソラコムから提供し、共同開発した経緯から、非常に密な協業を続けており、今回の発表に至りました。」

と説明している。

ソラコムの創業は2014年3月。資本金は37億2755万4044円。2015年9月30日より、月額10円/1日からの通信サービス「SORACOM Air」と通信プラットフォーム「SORACOM」をリリース。以来、パートナーやサービスを拡大し、直近では2017年7月にソニーが独自開発したLPWA (Low Power Wide Area) 方式の無線通信システムとSORACOMプラットフォームを連携させる実証実験も行なっている。

ソラコム公式ブログの記事全文は以下のとおり。

2017-08-02

本日、株式会社ソラコムは、KDDIグループへの参画について、KDDIと共同リリースを発表いたしました。2017年8月下旬を目途に、ソラコムはKDDIの連結子会社となる予定です。

ソラコムの日本におけるビジネスは、2015年9月の発表以降、7000以上のお客様にご利用いただき、350社以上のパートナー様にご支援いただいています。昨年末の米国でのサービス開始、年初の欧州でのサービス開始とグローバルへの展開も積極的に行ってまいりました。

KDDIとは、2016年12月に発表のIoT回線サービス「KDDI IoTコネクト Air」において、クラウド上に構築された携帯通信コアネットワーク「SORACOM vConnec Core」をソラコムから提供し、共同開発した経緯から、非常に密な協業を続けており、今回の発表に至りました。

今後、ソラコムは子会社として経営を継続し、 現在ソラコムが提供しているサービスは、既存のお客さまも新規のお客さまも、引き続き変わらずご利用いただけます。 また、両社は、KDDIのIoTビジネス基盤とソラコムの通信プラットフォームの連携により、国内はもとよりグローバルにも通じるIoTプラットフォームの構築を強力に推進してまいります。加えて、これまで培ったIoT/M2Mにおける知見や顧客基盤を活用し、新たなIoTビジネスを創出してまいります。

本発表は、日本発のテクノロジー・スタートアップとして2年半前に創業したソラコムにとって、大きなマイルストーンであり、非常に嬉しく思います。創業当初からゼロから事業をはじめるベンチャー企業に入社するというリスクを自らとってくれたチームメンバーや、WiL様、IVP様をはじめ、応援いただいた投資家の皆様、それから初期からご支援いただいたお客様、パートナー様のご期待に、ひとまずはある通過点を超えたという意味でお応えすることができて、正直ほっとしているところがあります。皆様、これまでのご支援、本当に有難うございました。皆様のおかげでここまでこれました。

一方で、私、玉川をはじめ、共同創業者である船渡、安川は、今回のアナウンスは、Exit(注)というより、むしろ、これまで単独では届かなかった領域に道を拓くEntranceだと考えており、さらなるチャレンジに対して身が引き締まるとともに、これからの冒険にワクワクしています。今後は、Amazonの中のAWSのように、KDDIの中のSORACOMとして、起業家精神を失うことなく、日本のみならず、世界中のお客様に使っていただけるIoT通信プラットフォームビジネスに成長させていきたいと考えております。

(注: スタートアップの世界では創業した会社がIPOやM&Aにより初期の投資家の方々にReturnを返すことを一般にExitと言います)

ソラコムは創業当初から 「世界中のヒトとモノをつなげる」 というビジョンと 「クラウドとモバイルのテクノロジーで世界をよりよい場所に変えることに貢献する」 というミッションを達成するために、リーダーシップ・ステートメントを作成し、それに共感するメンバーが集まることで事業を成長させてきました。

書籍 ”Zero to One”にも、「新しいものを作り出している限り「創業」は続き、それが止まると「創業」も終わる」とありますが、我々ソラコムは今後も、新しいものを作り出していき第2の創業期を迎えたいと考えています。

お互いを信頼した素晴らしいチームが集い、お客様をワクワクさせる素晴らしいサービスを作ることに全力を捧げてきました。それを今後も続けたいと思います!

日本発グローバルプラットフォームを作り上げる!

テクノロジーイノベーションで、世界をよりよい場所にすることに貢献する!

これからも引き続き応援のほど宜しくお願い致します。

Still Day One


株式会社ソラコム

CEO 玉川

COO 船渡

CTO 安川

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