今日、世界の人々が最も脅威に感じていること。それは過激派組織「イスラム国(IS)」と気候変動だ。
これは、調査機関ピュー・リサーチ・センターが先週発表した安全への脅威に関する意識調査の結果だ。38カ国、4万2000人を対象に、8つの脅威をランク付けした。
世界の人々が最も脅威に感じているのは、過激派組織「イスラム国(IS)」、そして気候変動だ。サイバー攻撃、世界経済がそれに続く。
Skye Gould/Business Insider
しかし、国別の結果を見てみると、興味深い「違い」が浮かび上がってくる。
アメリカやヨーロッパの大半、そしてロシアは、ISを安全保障上最大の懸念と見なしている。この結果は、昨年と同じだ。
一方で、気候変動がテロやサイバー攻撃、難民危機や経済よりも大きな脅威だとする人が増加しており、これはアフリカやアメリカ大陸諸国で顕著だ。
また、ベネズエラやギリシャといった経済的苦境に立たされている国では、当然ながら世界の経済情勢が一番の懸念事項となった。
中東やヨーロッパの多くの国は今なお、第二次世界大戦以降、最悪とされる難民危機と格闘中だ。にもかかわらず、難民危機を最大の脅威と見ているのはハンガリーのみだ。
韓国とベトナムは、中国の国力と影響力こそが、自国に迫る最大の脅威と捉えている。
国別の結果(1位のみ)を地図に落としたもの。ISが圧倒的ではあるが、気候変動もアメリカ大陸を中心に多い。日本はサイバー攻撃となっている。
Skye Gould/Business Insider
一番の脅威とした国はなかったものの、アメリカの国力と影響力を懸念する人の数は、トランプ大統領就任前の2016年に比べ、増加している。
同機関が実施した別の調査によると、トランプ氏を信頼できると答えたのは、世界全体で22%のみだ。これはオバマ元大統領の64%を大きく下回っている。また、アメリカに対する好感度も49%と、オバマ政権終盤の64%に比べ、低くなっている。
[原文:These are the greatest fears that people have in the world]
(翻訳:Yuta Machida)