サイバー攻撃から世界を救ったヒーロー、アメリカで逮捕

ハッチンス氏

ハッチンス氏はワナクライの調査中に、偶然、拡散を止める方法を発見し、事態を収束させた。

Marcus Hutchins

8月3日(現地時間)、セキュリティ関係者の間に大きな衝撃が走った。「ワナクライ(WannaCry)」によるサイバー攻撃から世界を救ったとして、ヒーローと呼ばれていたマーカス・ハッチンス(Marcus Hutchins)氏が逮捕されたというニュースが流れたからだ。

ネット上では「MalwareTech」として知られるハッチンス氏が銀行を狙ったマルウェア「クロノス(Kronos)」の開発に携わったとして逮捕された。

今年5月、ワナクライは世界中に広まり、イギリスでは病院の機能が停止するなど深刻な被害をもたらした。ハッチンス氏はワナクライの調査中に、偶然、拡散を止める方法を発見し、事態を収束させた。セキュリティ関係者は、同氏の行動を称え、メディアからも注目を浴びた。

ハッチンス氏がラスベガスで開催されたハッカーのカンファレンスDefconに参加した後、空港で勾留され、逮捕されたというニュースは衝撃と混乱をもたらしている。では、クロノスとはなんだろうか。起訴状には以下のように記載されている。

「クロノス」とは、ユーザーの信用情報や個人情報を盗み出すタイプのマルウェアの名前。クロノスは一般的に「銀行のトロイの木馬」と呼ばれている。

つまり、クロノスはユーザーの口座情報を盗み出すものだ。感染したコンピューターに、偽の入力欄を表示し、暗証番号などの個人情報を入力させるとWiredは伝えている

起訴状は、ハッチンス氏がクロノスを開発したとしている。またクロノスをインターネットで宣伝、販売した人物も同時に起訴されているが、名前は公表されていない。

[原文:The 'hero' hacker who stopped WannaCry was accused of creating the 'Kronos' malware — here's what it is

(翻訳:梅本了平)

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