2017年「世界平和度指数」ランキングで5位となったオーストリア。
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ハイチ、ボリビア、チリ、ラトビア…… これらの国々に共通するのは、アメリカよりも平和ということだ。
このほど、2017年の「世界平和度指数(GPI)」が発表された。経済平和研究所(IEP)が162の国を平和の度合いでランク付けしたもので、毎年発表される。
ランキングを作成するにあたっては、治安状況、内戦・国際紛争の発生状況、軍事化の程度の3つのカテゴリーについて、暴力の発生状況や武器の輸入といった23の指標が用いられる。162の国の人口を足し合わせると、全世界の人口の99.7%に等しい。
各国の平和度は前年に比べ、93カ国で上がり、68カ国で下がった。全体的に見れば、2016年よりも平和になったと言えるのかもしれない。とはいえ2008年以降、調査対象国のGPI平均スコアは2.14%上昇し、平和度は低下傾向にある。国別に見ると52%で悪化、改善したのは48%に留まる。
アメリカは2016年よりもその順位を11落とし、114位となった。今回の調査では、9番目に大きなランクダウンだ。
日本の順位はいかに? 「世界で最も平和な国」ランキングを紹介しよう:
12位 オーストラリア
2012年8月11日、シドニーの中心街で行われた同性婚を支持するパレード。
Reuters
11位 日本
日銀の前を歩く人々。
Thomson Reuters
10位 アイルランド
首都ダブリン。
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9位 スイス
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8位 カナダ
2017年7月1日、カナダ建国150年を祝う人々。トロントにて。
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7位 スロベニア
首都リュブリャナ。
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6位 チェコ共和国
首都プラハ。
Moyan Brenn/Flickr
5位 デンマーク
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4位 オーストリア
首都ウィーン。
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3位 ポルトガル
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2位 ニュージーランド
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1位 アイスランド
首都レイキャビク。
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アイスランドは2008年以来、ランキング首位を守り続けており、2017年は、3つの分野のうち「治安」「軍事化」の2つの分野でトップとなった。アイスランド経済が堅調に回復していることも、「暴力的デモ行為が起こる可能性」の指標スコアの改善につながったと、研究者は見ている。
平和度の高さと相関のある「汚職の少なさ」については、調査対象国の平均値が2%の悪化を示した一方で、ヨーロッパでは3.3%の悪化となった。これは、スペインやフランス、アイスランドで起きた政治スキャンダルにより、汚職に関する認識が強まったことが影響している。
[原文:RANKED: The most peaceful countries in the world]
(翻訳:仲田文子)