Getty Images
8月11日(現地時間)の夜、イーロン・マスク氏はAIに対する懸念をツイートした。
「AIの安全性について懸念していないのであれば、するべきだ。北朝鮮よりもはるかにリスクが大きい」
金曜日、同氏が10億ドル(約1100億円)を出資したAIスタートアップ「OpenAI」が、賞金2億4000万ドルのゲーム大会に出場し、「Dota 2」で世界的なプレーヤーを打ち破り、会場を大いに驚かせた後、マスク氏はこうツイートした。
マスク氏は、高度なeスポーツで世界的なプレーヤーに勝利したAIは、OpenAIが初めてと述べた。だが、すぐにOpenAIのような強力なAI、つまり人間が経験する何千倍もの試合を自己学習で学ぶAIは、我々自身の安全のために、最終的に規制する必要があると警告した。
「規制が好きな人はいない。しかし、公共にとって危険性があるもの、例えば、車、飛行機、食品、薬物などは規制されている。AIもそうすべきだ」と、同氏は金曜日、別のツイートで述べた。
マスク氏は以前にも、AIに対して不信感を示している。同氏は2016年、AIが規制されなければ、人間はますます強力になるスーパーコンピューターの「飼い猫」のようなものになり下がるだろうと述べている。そして人間の脳に、同氏が「ニューラル・レース」と呼ぶデジタルレイヤーを加える必要性に触れた。
「ベストの解決策だと思えるのは、AIレイヤーを加えることだ。第3のデジタルレイヤーは身体と共生し、うまく機能するだろう」
2016年、南カリフォルニアで開催されたVox MediaのCode Conderenceで、マスク氏は述べた。
ナノテクノロジーの専門家は、既にこのコンセプトの実現に向けて動いている。
マスク氏は当時、こう語った。
「デジタル化した自分自身と接続可能な高帯域のニューラル・インターフェイスを開発することができれば、飼い猫にならずに済む」
[原文:Elon Musk: Artificial intelligence presents 'vastly more risk than North Korea']
(翻訳:Keitaro Imoto)