シャーロッツビルの銅像の撤去に反対するクー・クラックス・クラン(KKK)のメンバーたち。
Jonathan Ernst/Reuters
先週末、アメリカ・バージニア州のシャーロッツビルで発生した白人至上主義などを掲げるグループと、これに抗議するグループが衝突、30人あまりが死傷した事件は、アメリカ国内でさまざまな反響を呼んでいる。
こうした中、シャーロッツビルの集会を呼びかけた白人至上主義のウェブサイト「The Daily Stormer」は、またすぐに同様のイベントを開催すると宣言した。
「我々はこの運動を継続的に行っていく。アメリカ全土でだ。シャーロッツビルは序章にすぎない。我々は運動を拡大させていく」
その上で、投稿は「我々は戦争状態にある」とし、「この国が支配される」恐れがあると主張している。
白人至上主義や極右思想の支持者らは先週末、シャーロッツビルに集結し、アメリカ南北戦争において、奴隷制度の存続を主張した南部の連合軍司令官を務めたロバート・リー将軍の銅像撤去に反対する集会を開こうとしていた。
だが、白人至上主義者たちと、これに抗議する人たちの間で衝突が起こり、状況は悪化した。白人至上主義者と見られるジェームズ・フィールズ容疑者が、集まった人たちの中に車で突っ込み、32歳のヘザー・ヘイヤーさんが死亡した。(なお、事件との関係性は明らかでないが、抗議集会を監視していたバージニア州警察のヘリコプターがシャーロッツビル郊外で墜落、警察官2人も死亡している。)
警察は8月13日(現地時間)、第2級殺人、3件の傷害罪およびひき逃げの容疑で車を運転していたフィールズ容疑者の身柄を拘束したと発表した。
トランプ大統領は、事件が発生した12日に開いた記者会見で、この件についてコメントしたが、事件の責任が白人至上主義者たちにあると明言しなかったことで、多くの批判を浴びている。
「今回、表面化した憎悪と偏見、暴力は多くの面においてひどいものであり、我々はこれを痛烈に非難する」
大統領はそう述べた上で、次のように加えた。「これはこの国において、以前から存在している長期的な問題だ。ドナルド・トランプでもなければ、バラク・オバマでもない。それよりずっと昔からだ」
このトランプ大統領のコメントは、一部で歓迎された。ネオナチやDaily Stormerのユーザーたちは、彼らの運動を奨励するものとしてこれを解釈したのだ。
このサイトのある投稿は言う。「トランプのコメントは良かった。彼は我々を攻撃しなかった。彼はこの国が団結すべきだと言っただけだ。我々を特別に非難するものではない」
[原文:Leading white supremacist site The Daily Stormer promises to 'go bigger than Charlottesville']
(翻訳:まいるす・ゑびす)