ライフルにマシンガン…… 遠隔操作で攻撃できるドローンが登場

TIKADスナイパー・ドローン

TIKADスナイパー・ドローン。

Duke Robotics

搭載した狙撃銃などの武器を使って、敵を攻撃するドローンがアメリカで開発された。開発した業者は、これによって戦地の多くの兵士や民間人の命が救われると主張しているが、懸念の声も聞かれる。Popular Mechanicsが報じた

「TIKADスナイパー・ドローン」を開発したのは、フロリダ州に拠点を置く国防関連企業Duke Roboticsだ。同社はすでにこのドローンをイスラエル軍に数台販売している。

ペンタゴンにも、売り込み中だと言う。

Defense OneやPopular Mechanicsによると、ドローンには狙撃銃の他、グレネード・ランチャーやマシンガンなど、さまざまな武器を装着させることが可能。

Defense Oneによると、イスラエル軍による使用は成功したものの、搭載した武器の重みに耐えられず、実際の滞空時間は5分ほどだった。だが、TIKADドローンはすでにこの問題を解決しており、武器を使用した際の反動にも耐えられると言う。

Duke Roboticsの共同創業者でイスラエル軍の退役軍人、ラジエル・"ラジー"・アタール中佐(Lt. Col. Raziel “Razi” Atuar)は、このドローンはオペレーターによる遠隔操作での飛行、狙撃が可能で、ミサイル発射可能な軍用無人航空機のリーパーやプレデター、軍用ドローンのスイッチブレードよりも正確性が高いため、民間人や兵士の命を救うことができると言う。

「(敵の)小規模グループが、民間人を盾に人口密集地で活動していたら、そこへ入っていかなければならない。追撃砲を持った2、3人が相手でも、ある程度の軍勢を送らねばならず、戦力を失うことになる。そして負傷する。オペレーション上、非常に悩ましい問題だ」とアタール中佐はDefense Oneの取材に答えた。

しかし、誰もがスナイパー・ドローンの登場を歓迎しているわけではない。

イギリス、シェフィールド大学のノエル・シャーキー(Noel Sharkey)教授はBBCの取材に対し、次のように語っている。

「大型の軍用ドローンは従来、数千フィート上空を飛んでターゲットに近づく必要があった。だが、この手の小型ドローンは、街中を容易に飛行し、攻撃することが可能だ。大型の固定翼型ドローンを使った人権侵害は後を絶たない。こうしたドローンが普及することで、問題が更に増える恐れがある」

ヒューマン・ライツ・ウォッチのマリー・ウェアハム(Mary Wareham)氏も同様の懸念を口にする。

TIKADドローンに搭載されたマシンガンやグレネード・ランチャーの引き金を引くのは人間だ。完全な自律攻撃ではないが、それでも不穏なことに変わりはない。

TIKADドローンは、一般市民もDuke Roboticsから購入できる。そのため、シェイキー教授はISISなどのテロリスト集団によってコピーが製造される危険性もあると指摘する。

「コピーが出回るまでにさほど時間はかからないだろう」シェイキー教授は、Popular Mechanicsの取材に答えた。「その一部は安定性や正確性に劣るかもしれない。すでにISISは一般的な小型ドローンに爆発物を載せた攻撃を行っている」

ISISは監視や情報収集だけでなく、爆弾の投下にもドローンを使用していることが知られている。

[原文:A US defense contractor developed a drone that can fire a sniper rifle]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

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