SR
アフリカの人口が急増している。
国連の予測によると、アフリカは現在の人口の12億人が2050年までに2倍に増える。つまり、毎年4200万人増える。これは、アルゼンチンが丸ごと毎年新しく生み出されるようなものだ。
そして、人々の快適な生活を実現するために、鉄道やダム、太陽光発電などの大規模なインフラを整える計画が進んでいる。
現在進行中、あるいは今後展開予定のアフリカでの大規模プロジェクトを紹介しよう。
Ernst & Young
2009年、東南部アフリカ市場共同体(Common Market for Eastern and Southern Africa)は、7カ国、6000マイル(約9600km)以上もある道路と鉄道の開発を開始した。 総費用は約10億ドル(約1000億円)。
REUTERS/China Daily
タンザニアのバガモヨ港はアフリカ最大の港になり、年間2000万台のコンテナを取り扱えるようになる。中国政府系の建設会社が110億ドル(約1兆1000億円)で、2045年までに完成させる予定だ。
Shanghai Zendai
2013年、中国系の開発会社Zendai Property Limitedは、ヨハネスブルグ付近に80億ドル(約8000億円)をかけて都市を建設中と発表した。この都市は、アフリカへのインフラ投資を行う中国企業の拠点となるだろう。
Konza City
こちらも引けを取らない規模だ。ケニアはナイロビ郊外に、ソフトウェア開発拠点となる都市を145億ドル(約1兆4500億円)で開発している。ケニア政府は「アフリカの『シリコンサバンナ』の発端となる場所だ」と述べた。
Jean Nouvel
2013年、モロッコは4億2000万ドル(約420億円)の都市開発計画を開始した。この地域はモロッコでもっとも活気のある街であるラバトとサレを連想させる。
CCECC
2016年7月、中国とナイジェリアは110億ドル(約1兆1000億円)の鉄道建設の契約に合意した。長さ871マイル(約1394km)にもなり、2018年に開通する予定。
Ethiopian Herald
48億ドル(約4800億円)の費用がかかるエチオピアのルネサンスダムは、エチオピアと周辺国に電力を提供する。しかし、ダム建設で2万人近くの住民が移転を余儀なくされるとの批判もある。
Encyclopedia Britannica
コンゴ民主共和国のグランド・インガ・ダムは世界最大の発電量を誇るダムとして計画された。総コストは約1000億ドル(約10兆円)、開発は2025年までに完了する予定。 参照:Bloomberg
SR
2014年、南アフリカに開設された太陽光発電施設は、年間約18万メガワットの発電能力を持ち、8万世帯に電力を供給することができる。アフリカ最大の太陽光発電計画だ。
Wikimedia Commons
2014年にはスエズ運河の延長工事が始まった。「新スエズ運河」は現在の102マイル(約163km)の運河に、22マイル(約35km)の新しい航路を加え、通行できる船の数を増やすことで収入を倍増させる計画だ。
GE AFRICA/YouTube
アフリカ最大のセメント会社であるDangote Cementは、2020年までに生産量を1億トンに増加させるため、2015年に中国企業と43億ドル(約4300億円)の契約を締結した。この会社が作り出すセメントで、アフリカの多くの開発プロジェクトが実現可能になる。
[原文:11 giant infrastructure projects that are reshaping Africa]
(翻訳:梅本了平)