マッド・デイモン主演の大作『グレートウォール』、「RottenTomatoes」の評価は38点

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米中合作の大作『グレートウォール』

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マット・デイモンが映画『グレートウォール』で演じるのは、黒色火薬を求めて東洋へ旅に出た男ウィリアム。(しかし、どういうわけか)中国大陸で傭兵としてモンスターと戦う羽目になる。

10年前なら風変わりな作風がうけて、あるいはヒットしたかもしれない。しかし、現在ではそうはいかない。アメリカと中国が共同制作し、アジア人俳優が脇を固めたデイモンのこの新作は、多くの人の目に「最新のホワイトウォッシング(本来は有色人種であるはずの人物を白人が演じること)映画」と映った。

Twitterではデイモンがアジア文化に対して行ったことすべてに、皮肉を込めて「感謝する」ハッシュダグ「#ThankYouMattDamon」が付いて拡散された。そこに評論家たちも賛同、「この映画にはホワイトウォッシング以外の問題点もある」とした。映画評論サイト「RottenTomatoes」での得点は38点(100点満点中)だった。

ただただ退屈な映画だ。

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ある記者は「この映画は世界で高い評価を受けている中国のチャン・イーモウ(張芸謀)監督(代表作:「LOVERS」)がメガホンを取ったにもかかわらず、プロットやアクションが予測可能で詰めが甘い」と評価する。

  • USA Todayの評価:『グレートウォール』がこれほどの失敗作になっていなければ、文化的な意味で今以上の破壊力を有していただろう。
  • The Chicago Tribuneの評価:「モンスター映画であり、白人救世主物語。非常に退屈」

クールなCG映像もあったが、それでもだめだった。

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チャン・イーモウ監督の作品の中には素晴らしいアクションと美しい視覚効果を多用したものがある(『HERO』 (2002年)、『LOVERS』 (2004年))。しかし、CGによる美しい景色や巨大な怪物とのバトルでさえも、この作品では観客の興味を維持することができなかった。

映画評論サイトのEmpireは「CGのモンスター攻撃シーンには面白いものがたくさんあるが、魅力の乏しいプロットや柔軟性のない脚本、そして同様に堅苦しい演技のせいで、大惨事とは言わないまでも激しい失望を生んでいる」と言う。

そしてセリフは、まったくもって奇妙だ。

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映画の中には「俳優らは自分たちが演じるのが古代中国のキャラクターであることをすっかり忘れてしまったのか」と感じてしまうような瞬間がある。現代のスラングが繰り返し使われているのだ。あるキャラクターが「b○○○○」と言い、数人が「聞こえたぞ! (I heard that!)」と返す。どちらの言葉も当時存在しなかったはずだ。

エンタテイメント情報誌「The Hollywood Repoter」はこの映画を次のように総括する。「『グレートウォール』はおそらく、監督やスターたちにとって、キャリアの中でもっともつまらなく、興味をそそられない大作映画だろう」

[原文:Critics tear down Matt Damon's new blockbuster 'The Great Wall': a 'tedious' 'white savior' movie

(翻訳:Conyac

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