ナイキのCEOマーク・パーカー氏。
AP/Mary Altaffer
ナイキとアディダスの競争が激しさを増している。
アディダスを相手にアメリカ国内で熾烈なシェア争いを繰り広げるナイキの株式について、投資会社ジェフリーズのアナリストは、その投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。
同社のコメントを引用し、CNBCは「スポーツシューズのサイクルとナイキのブランド力は強靭だが、激しい競争が続く中、シェアの拡大や利益率の回復は、先行き不透明だ」と報じている。
アディダスは、スポーツシューズ・ウェア市場の停滞をうまく回避してきた。一方のナイキは、ブランドのイノベーションと再構築の試みが裏目に出ている。
「アディダスは、ファッショナブルなレトロシューズ復刻の勢いを、ランニングシューズやその他のスポーツウェア分野にまで拡大させることに成功している」とジェフリーズは指摘する。
調査会社NPDによると、5月時点のアディダスの売上高は前年同期比で74%の増加となっているが、ナイキの売り上げは一桁減となった。アディダスがマーケットシェアを大幅に伸ばす一方で、ナイキとジョーダンブランドがその分のシェアを失った。
この数カ月、売り上げが落ち込んでいる業界だけに、両ブランドの苦い戦いはまだまだ続きそうだ。
[原文:Nike's intense rivalry with Adidas just escalated]
(翻訳:まいるす・ゑびす)