泥沼化する「YouTuberヒカル炎上騒動」損害賠償・対応期日の公表を求めるVALU社

VALUの続報

VAZ社に内容証明を送付したことを発表したVALU社の声明。

個人の価値を株式に見立てて売買できるプラットフォーム「VALU(バリュー)」で、YouTuberのヒカルが、VALU上の株式にあたるVAを公開した後、高騰した自身のVAを高値で売り抜けたため批判が殺到した事態を受け、VALU社は、ヒカルの所属事務所などに対して、損害賠償やVAの買い取りなどを求める通知書を送ったと発表した。同社の発表によれば、通知書の発送は8月23日付。VALUと人気YouTuberを巡る騒動は、法的な係争に発展する可能性が高まった(※同社は当初、自社サービスの説明として"株式会社のように"という文言を使っていたが、ヒカル騒動を受け、現在その文言は削除されている)。

運営会社のVALU社(東京都渋谷区)が同日、自社のウェブサイトで発表した。VALU社が損害の賠償などを求めたのは、YouTuberのマネジメントを手がけるVAZ社(東京都渋谷区)と井川さん。VAZ社にはヒカル、ラファエル、禁断ボーイズのいっくんが所属。井川さんは、VAZ社の顧問を務めていた。

VALU社は、VAZ社と井川さんに対して、VAの大量売却などによって損害、損失が発生したユーザーに対して損害賠償や損失の補填、VAの買い取りなどを求めている。また、今後の具体的な対応の内容、スケジュールの公表も求めている。VALU社の発表は、サイトのトップページではなく、「ヘルプセンター」に掲載されている。

VALUは誰が運営しているのか?

会社の公開文書によると、VALU社は2016年12月に設立。2017年5月31日にVALUのサービスを開始した。GREE出身の小川晃平氏が代表取締役で、ライブドアの社長だった堀江貴文氏も取締役に名を連ねている。広告クリエイターらが立ち上げたPARTY社と同じビルの同じ部屋に、VALU社の本店は登記されている。登記簿上では、VALU社とPARTY社の両社の役員欄に同一氏名の人物が記載されている

VALU社が損害賠償などを求めたうちのひとり、井川さんは22日、VAZ社の顧問などを辞任する意向を自身のTwitterで明らかにしている。VAZ社によると、井川さんは、22日で顧問を辞任したという。同社の広報担当者は「一身上の都合と聞いている。個人の事情になるため、それ以上は聞いていない」とした。

VALU社の通知についてVAZ社は「内容を確認のうえ適切に対応する」とした。

※ヒカル、ラファエル、いっくん、井川さんは、いずれもインターネット上の通称であるため、敬称を省略した。

※Business Insider Japan編集部は、VALU社にコメントを求めたが、24日午後6時現在、同社の代表電話では応答がない。コメントが得られた場合は追記する。

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