これで一泊3900円、大阪発「超進化型カプセルホテル」の実力を試す

かつては終電を逃したサラリーマンを中心に、「寝られさえすればいい」人々の寝床として利用されていたカプセルホテルが、外国人旅行客から「クール」と再評価されている。

新時代のカプセルホテルの代表格は、 寝具にこだわったり、デザイン性を高めて外国人客や女性客の獲得に成功した、「飛行機のファーストクラス」をコンセプトとするファーストキャビンや、成田空港ターミナルに入居するナインアワーズが挙げられる。

日本最初のカプセルホテルは、大阪で1979年に開業したカプセル・イン大阪だが、ファーストキャビン、ナインアワーズのどちらも2009年に1号店を関西にオープンしており、関西はカプセルホテルの誕生と進化の中心地とも言える。

特に大阪は訪日外国人の増加が著しく、大阪観光局によると2016年の外国人訪問者は前年比31%増の約941万に達した。宿泊施設の稼働率も83.3%(2016年)で全国で最も高く、通常のホテルの予約が取りにくい状況が続き、カプセルホテルや民泊の需要増が期待されている。

そんな大阪の繁華街に今月、通常よりかなり広い客室とシティホテル並みのアメニティーをそろえ、カプセルホテルの概念を打ち破る「Hotel Cargo Shinsaibashi」がオープンした。通常宿泊価格は税込み3900円~。外国人をメインターゲットに、「和」と「機能性」を重視したホテルの内部を見てみよう。

8月9日にオープンしたCargoは日本屈指の繁華街、大阪・心斎橋エリアに立地。徒歩圏内に2つの地下鉄駅がある。

ホテル外観


エントランスを入って階段を上がった2階にロビーがある。

エントランスの階段


宿泊料金は前払い制。チェックインが済んだら、男女別に分かれた入口から宿泊者専用スペースに入る。

フロント


エレベーターは専用カードがないと操作できない。夜間はホテルのエントランスも同じカードで開錠して入る。

エレベーター


エレベーターを降りると、各フロアに14のカプセルルームが並ぶ。

カプセルルーム


各ルームごとに靴箱が設置されている。

靴箱


2段に分かれている点は、通常のカプセルホテルと同じ。

ルーム外観


ただし「個室」の広さは4平方メートルと、カプセルの域を超えている。

カプセルルーム


部屋には作業スペースと洋服や荷物を収納できるスペースが備わる。

クローゼット


パソコン作業も可能。

作業スペース


カプセルホテルは旅館業法で簡易宿泊所に分類され、鍵を付けられない。貴重品は作業スペース上部のセーフティーボックスに。

セーフティーボックス


テレビは24インチ液晶型。

テレビ


各フロアには共用の洗面台とシャワースペース、トイレが設置されている。

洗面台

洗面スペースの反対側に、シャワーブースがある。

湯船に入りたいときは9階の共用浴場を利用できる。

大浴場


大きな浴槽の奥に、1人用の浴槽もある。

浴槽


1階のカフェは宿泊者以外も利用できる。

カフェ


朝食は宿泊者300円、宿泊者以外には500円で提供する。

朝食

飲み物はおかわり自由となっている。

森田竜馬総支配人によると、同ホテルはホテル向けのインテリア商品を取り扱う企業のオーナーが、「これまでにないホテルをつくりたい」と開業した。和モダンをコンセプトに、カプセルとしては破格の広さと充実したアメニティーで差別化を図っている。

アメニティ―

各ルームに備え付けられた黒のバッグにはタオル、スリッパ、パジャマ、ヘアブラシ、ヘアゴムなどのセットが入っている。

「特に、女性客向けのアメニティーに力を入れています」と森田総支配人。

ポーラの化粧品

共同浴場の洗面台。洗顔料や化粧水が用意されている。


森田総支配人(写真右)は現職に就く前、パチンコ店店長を務めていた。「さまざまなお客様に接する接客業という点では同じです」

フロント1

Hotel Cargo Shinsaibashi


ビジネス都市、観光都市の顔を持つ大阪は、宿泊施設の需要が拡大しており、「心斎橋エリアはこの1年で部屋数が倍増しました。民泊なども入れれば、300施設あると言われています」(森田総支配人)。

大阪の街

Eff Chaiahanasiri/shutterstock


同ホテルの通常宿泊価格は税込み3900円~。森田総支配人は「まずは、泊まってみようと思える価格にしました。気に入ってリピーターになってもらえたら」と話す。

ロビー


外国人旅行者をターゲットに、グローバルホテル予約サイトBooking.comや中国の携程旅行(シートリップ)から予約を受け付ける。スタッフも韓国人、中国人、インド人、スリランカ人など国際色豊かだ。

フロント2

ホテルでは外国人スタッフも働いている。

Hotel Cargo Shinsaibashi

森田総支配人によると今後、Cargoブランドとして、カプセルホテルを多店舗展開する計画という。

(撮影:浦上早苗)

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