大流行「アスレジャー」に陰り —— トレンドの終焉かバブルの崩壊か

アスレジャー

メイシーズの一角に設けられたアスレジャーのコーナー。

Mallory Schlossberg/Business Insider

アメリカでは、若者のヨガパンツ熱が冷めてきた可能性がある。

アパレル業界を席巻してきたアスレジャーの人気も、どうやら2017年第2四半期がピークのようだ。

アスレジャーは、スウェット素材やストレッチ性のある素材を使った、着心地の良さを重視したアスリート向けの衣服を、運動目的以外でも着用するというトレンドだ。

過去数年におけるアスレジャーブームには目を見張るものがあった。NPDグループによると、アメリカにおけるアクティブウェア・アパレルの売り上げは、2016年に459億ドル(約5兆円)を記録、これは2015年を11%上回るものであり、従来のアパレル部門の売り上げを大幅に上回るものだ。

アスレジャーの爆発的流行は、アスリートブランドであるLululemon(ルルレモン)やアンダーアーマー、ナイキが牽引したものだが、GapやJクルー、フォーエバー21などの他の小売業者が自身の売り上げを伸ばすため、この流行を逃がすまいと便乗したことも大きく影響している。Business Insiderが今年4月にニューヨークシティで街頭調査を行ったところ、我々が目にしたほぼ全員がアスレジャーウェアに身を包み、その快適さ、多機能さがアスレジャーを選ぶ理由だと話していた。

アスレジャーに身を包む女性

「ヨガクラスの後もこの格好で出かけるわ」 と語ったのは、20歳の女性ローレンさん。

Sarah Jacobs

だが、アスレジャーの流行は終わりに近付いているのかもしれない。

調査会社Quo Vadis Capitalの創業者で、社長のジョン・ゾリディス(John Zolidis)氏は、アスレジャーファッションの流行に今年初め、急ブレーキがかかったとBloombergに語った

UBSのアナリストは、「アスレジャーサイクルはそのピークを過ぎ」、デニムが再流行し始めていると言う。その証拠として、専門家の見解やファッション雑誌を挙げている。

これは、アスレジャーに大規模な投資を行ってきた小売業者にとって、問題となる。

クレディスイスによると、このトレンドを2010年代前半からリードしてきたLululemonは最近、過去4年で最も多くの商品を対象としたセールを行った。ブランドが「成熟」し、アスレチック・アパレルの成長は減速していると言う。

スポーツ用品を販売するDick’s Sporting GoodsFoot Lockerは、第2四半期の決算が予想を大幅に下回り、株価を下落させた。

しかし、トレンドの終焉に異を唱える者もいる。

NPDのスポーツ業界アナリスト、マット・パウエル(Matt Powell)氏は、アスレジャーが苦戦していることを認めつつも、それはアパレル業界全体に共通するものだと指摘する。売り上げベースで見れば、スポーツウェアとその他のアパレルの差は過去と何ら変わっておらず、共に下降傾向にある。

「アスレジャーの顧客が、他のフットウェアやアパレルに乗り換え始めたという証拠はない」

代わりに同氏は、多くのブランドがこのトレンドへの投資を急いだため、キャッシュが業界に薄く広がったと言う。パウエル氏は、こうして業界にもたらされたバブルが、「崩壊しようとしている」と説明する。

同氏は言う。アスレジャーは死なない。だが「重病」だ。

[原文:Millennials have a new shopping preference that should terrify Lululemon and Athleta]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

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