Uber CEO トラビス・カラニック氏
Chris Ratcliffe/Bloomberg via Getty Images
Uberの元エンジニアが上司のセクハラ行為を暴露した件は、どうやら氷山の一角に過ぎないようだ。2月22日水曜日(現地時間)に公開された報告書で、同社は厳しく批判されている。
ニューヨーク・タイムズのマイク・アイザック(Mike Issac)記者は、Uberの職場環境を調査した自身の報告書の中で、同社の企業文化は、スーザン・ファウラー(Susan Fowler)が伝えた内容より劣悪であることを明らかにしている。
匿名の情報源を引用した報告書は、あるマネージャーが「パフォーマンスの悪いスタッフに、頭をバットで殴ると脅した」出来事について説明している。
また報告書によれば、別のマネージャーは、ラスベガスへ行った社員旅行中に同僚女性の胸を触ったとしている。旅行中、従業員のコカインの使用や、窃盗したシャトルバスでの暴走行為もあったという。同僚女性の胸を触ったとされる氏名非公開のそのマネージャーは、後に解雇された。
Uberの元従業員たちは、CTOのThuan Pham、CEOのトラビス・カラニックを含む会社の重役に、職場のハラスメントを報告したとニューヨーク・タイムズに語った。報告書によれば、Uberにはカラニックと親しい「Aチーム」と呼ばれる人々が存在し、人事部の監視を免れていたという。
「我々は過去の傷の治癒に全力を尽くし、全従業員のために、より良い企業文化の構築に尽力して参ります」
Uberの人事部長リアーヌ・ホーンジー(Liane Hornsey)は、Business Insiderへの声明文の中でそう述べた。
ファウラーのブログ記事がネット上で大きな話題となり、カラニックはファウラーがセクハラを受けていたことを知らなかったと主張し、徹底した社内調査を約束した。調査は元司法長官のエリック・ホルダーによって指揮される。
ニューヨーク・タイムズの22日水曜日の報告書では、調査の範囲は当初考えられていたものよりも遥かに多岐におよぶ可能性があることを示唆している。
ニューヨーク・タイムズの調査報告書全文はこちら(英語記事)
(敬称略)
source:ニューヨーク・タイムズ
[原文:Uber's work environment sounds even worse than we thought]
(翻訳:Wizr)