ワンフレーズごとにあなたのメッセージをより深く伝えてほしい、とバスデバン氏は語った。
Toastmasters International
TEDトークのステージで1200人を前に話す時も、同僚15人を相手にプレゼンテーションする時も、3つの大事なポイントがある。そうマノジ・バスデバン(Manoj Vasudevan)氏は語る。
バスデバン氏は、スピーチとリーダーシップスキルの向上を目的とした非営利教育団体トーストマスターズ・インターナショナル(Toastmasters International)の2017年パブリック・スピーキング・チャンピンだ。
バスデバン氏は、インド出身の起業家で、マネジメント・コンサルタントでもある。現在はシンガポールに住んでいる。
トーストマスターズでは、3万人を超える参加者が6カ月にわたってチャンピンの座を競い合う。この類の大会としては、世界最大規模のものだ。同氏を含めた10名が同団体の年次大会で行われた決勝戦で戦った。
優勝したバスデバン氏は、我々にスピーチの秘訣を教えてくれた。どんなスピーチやプレゼンテーションにも参考になるものだ。
スピーチやプレゼンプレゼンテーションの準備を始める前に、まず、次の3つのポイントを考えることが大切だ。
1. 何を伝えるのか?
当たり前のことなのだが、忘れがち。なぜ聞き手はあなたの話を聞かなければならないのか?
初心者は、スピーチやプレゼンテーションは、自分について語ることだと考えているとバスデバン氏は指摘した。シャイな講演者が聴衆の前で固まってしまうのも、自信過剰な講演者が笑いの種になるのも、理由はここにある。
エゴを忘れよう、とバスデバン氏。聞き手にどんな価値を提供するのかを決め、スピーチやプレゼンテーションを組み立てていこう。
2. 根拠は?
なぜ聴衆は、あなたの言葉に納得するのか?
バスデバン氏は、初心者がやりがちな間違いとして、不正確な事実をもとに話したり、聞き手はすでに知ってるだろうと思い込んで話すことをあげた。
事前にしっかりと事実を確認しよう。そして、省略はやめよう。
あなたの主張に少しでも疑問を持たれてしまったら、「誰もあなたが語ることを信じなくなる」。
3. 「FUNDA」は?
「FUNDA」はバスデバン氏の造語。Feel、Unveil、Notice、Do、Achieveの頭文字だ。スピーチやプレゼンテーションを組み立てるのに役立つ。
Feel(感じる):聞き手に何を感じてほしいのか? 伝えたい感情を、あなた自身が心の底から感じていなければならない。真の感情だけが、聴衆の心を捉える。
Unveil(明らかにする):何を明らかにしたいのか? 聴衆に新しい情報を伝えなければならない。
Notice(気づく):何に気づいてほしいのか? 聞き手には、あなたと会話しているように感じさせたい。聞き手が過去に気づいていたことを呼び覚まし、あなたが伝えたいことに導いていこう。
Do(行う):何を行ってほしいのか? 聞き手に行動を促そう。そうすることで、あなたの話に意味が生まれる。
Achieve(達成する):何を達成してほしいのか? 行動し、何を成し遂げてほしいのかを説明しよう。
そして、スピーチやプレゼンテーションを組み立てる時は、ワンフレーズごとにあなたのメッセージをより深く伝えてほしい、とバスデバン氏は語った。
バスデバン氏が優勝したスピーチはこちら(英語)。
(翻訳:Yuta Machida)