どんな意見が飛び出すのか、本音を聞いてみよう。
withGod/shutterstock
職務のためか平和のためかはともかく、航空会社の職員には旅行者に言えないことがある。
しかし、それを誰かが口に出し、共有することで、物議をかもすかもしれないが、航空会社の職員にとっても乗客にとっても、プラスになることもあるだろう。
Business Insiderは、客室乗務員や空港のゲート係、チケット係、その他のカスタマーサービス担当を含む80人以上の航空会社の職員に、乗客に最も言いたくて言えないことを聞いてみた。
その中から、建設的な回答をいくつか紹介しよう。
「私が言うことは、私自身の意見ではない」
「私はアメリカ連邦航空局(FAA)によって定められたルールや法令に従わなければならない。怠れば罰金を課せられることもある。私たちが言うことには常に理由がある」 —— 客室乗務員
「ダメ、無料で座席のアップグレードはできない」
「航空各社にはそれぞれのルールがあるが、昨今は座席の変更やアップグレードが原因で解雇されることもある。仕事を失ってまですることじゃない。航空会社のコンピューターシステムは全て追跡している。監視されている可能性もある」 —— カスタマーサービス担当者
「決定権のない乗務員にしつこく迫っても、何も変わらない」
「憂さ晴らしをするのは構わないけれど、言ったところで何も変わらない。決定権を持つ人か大金を持っている人と話して。Wi-Fiのシステムも足元の広さも、何に料金を取るかも、私たちが決めたことじゃない。私だって全部無料で広々と、時間に正確でありたいと思ってる! 」 —— 客室乗務員
「とりあえず落ち着いて、深呼吸して」
Justin Sullivan/ Getty Images
「その問題は、あなたが自分や周りの人に与えているストレスよりも深刻なもの? 」 —— カスタマーサービス担当者
「お行儀よくして」
「隣に座っているのは連邦航空保安官。免税店で買ったそのテキーラは、しまった方がいい」 —— 客室乗務員
「他の乗客のことも考えて」
「足の爪を切ったり、歯のすき間を磨いたり、マニキュアを塗ったり、大声で携帯電話で話したり……フライトを待つ間に公共の場ですべきことじゃない」 —— カスタマーサービス担当者
「ギリギリまで待つのはやめて」
「空港に着いたのが出発の20分前なら、飛行機に乗れないことだってある。バスに乗るのとはわけが違う。余裕を持った計画を」 —— カスタマーサービス担当者
「靴を履いて」
「お風呂に入るんじゃないんだから」 —— 客室乗務員
「もっとスタッフがいれば、ふさわしいサービスが提供できるのに」
「自分の存在が忘れられているように感じたとしても、誤解しないで。本当に最低限の乗務員しかいないの。私たちは普段、1人の客室乗務員当たり50人の乗客を担当している。もっとスタッフが必要」 —— 客室乗務員
「フライトキャンセルを私たちのせいにしないで」
「予備の機体なんてない」 —— カスタマーサービス担当者
「飛行機はスーパーじゃない」
「私たちがいるのは上空3万フィート(約9000メートル)。今、ここにあるものが全てだ」 —— 客室乗務員
「なんでもかんでも詰め込む必要はない」
friend1998/Flickr
「海外旅行に慣れていない人は、旅先のタクシーや公共交通機関の大きさが分かっていない。XLサイズのスーツケースなんて、タクシーのトランクには入らない。それに、離れたホテルまで全ての荷物を持って歩かなければならないこともある。荷物はもっと少なくて大丈夫」 —— カスタマーサービス担当者
「あなただけじゃない」
「私だって乱気流は怖い」 —— 客室乗務員
「すでに案内したことを何度もゲート係に聞かないで」
「彼は常に時間に追われている。こうした質問の追加は、仕事の妨げになる」 —— カスタマーサービス担当者
「好き勝手していると逮捕されることも」
「表示や乗務員の指示に従うことは、アメリカの法律で義務付けられている」 —— 客室乗務員
「天気はどうすることもできない」
AP Photo/Seth Wenig
「冗談抜きで、霧をどうにかできる技術を私たちが持っているはずだと言ってきた客がいる。そんなわけがない」 —— カスタマーサービス担当者
「私に触らないで」
「周りがどんなに騒がしくても、服を引っ張って注意を引くなんて絶対にダメ」 —— 客室乗務員
「ノー」
「私たちが『ノー、それはできません』と言うと、乗客は私たちを失礼な人間だと思うようだが、それは会社が決めたルールに従っているからで、そこに個人的な感情はない。ルールには理由がある。フライトを嫌なものにするつもりはなく、より安全にしようとしている」 —— カスタマーサービス担当者
「空港職員に対する暴力(と脅迫)は犯罪」
「私たちを脅せば、逮捕される可能性がある。警察を呼ぶ用意はあるし、あなたは飛行機に乗れなくなる。最大25万ドル(約2800万円)の罰金もしくは懲役10年の罰を受けることになる」 —— カスタマーサービス担当
「ギャレーはジムじゃない」
「ギャレーは私たちの唯一の仕事場であり、私たちの座席はドアの横のギャレーにあるので、他に行く場所はない」 —— 客室乗務員
「狭苦しい場所なので」
「飛行機に乗る前はシャワーを浴びてきてほしい」 —— 客室乗務員
「私はあなたの召使いではない」
「メイドでも、ウェイトレスでも、ベビーシッターでもない」 —— 客室乗務員
「何かお困りでしょうか? 」
「礼儀正しく振舞ってくれれば、できる限りの対応をする」 —— カスタマーサービス担当者
「物は言いよう」 —— カスタマーサービス担当者
「機内に持ち込んだアルコール類を飲むことはできない」
「知らない人が多すぎる。『氷と炭酸水を頼んでバーを開こう』などと考えている人がいるが、絶対にダメ。エチケットに反するというだけでなく、最大1万1000ドル(約120万円)の罰金が課せられる重大な法律違反だ。とても高くつくので、間違ってもやらないで」 —— 客室乗務員
「あなただけのことじゃない」
Scott Olson / Getty Images
「乗客はあなた1人じゃない」 —— カスタマーサービス担当者
「私たちは皆、人間」
「もう少し互いに辛抱強さと理解を示せば、より良い空の旅になるだろう」 —— 客室乗務員
[原文:Airline workers share 26 things they'd love to tell passengers but can't]
(翻訳:Conyac)