これがヘッジファンド? AIを駆使するツーシグマのテッキーなオフィス

ゲームの数々

世界5位のヘッジファンド、ツーシグマのオフィスには、たくさんのボードゲームが置かれている。

Sarah Jacobs/Business Insider

ヘッジファンドのオフィスと聞いて、どんな場所が思い浮かぶだろう? 金融街で流行りのフリースのベストを着たスタッフが騒がしく取り引きをしているフロアだろうか?

最先端テクノロジーを駆使する450億ドル規模のヘッジファンド「Two Sigma(ツーシグマ)」のオフィスは少し違う。1万を超えるデータソースを分析、マーケットのパターンを見つけ出す同社は、金融会社であると同時にテック企業でもある。その従業員数はこの7年で400%以上増えた。

同社のアプローチは、うまくいっているようだ。業界誌Institutional Investor's Alphaの2017年のヘッジファンド・ランキング100で、ツーシグマは5位になり、最も稼いだヘッジファンド・マネジャー・ランキングでは、同社の共同創業者デビッド・シーゲル(David Siegel)氏とジョーン・オーバーデック(John Overdeck)氏が昨年、それぞれ7億5000万ドルを手にして、トップ10入りを果たした

なおツーシグマは、保険事業Two Sigma Insurance Quantifiedと、Two Sigma Securitiesと呼ばれるマーケットメーキング(値付け業務)部門、ベンチャー・キャピタル(VC)部門も展開している。

Business Insiderは今年8月、ニューヨークにあるツーシグマの2つのオフィスを訪ねた。ソーホー地区で通りを挟んで向かい合うそのオフィスは、ゲームセンターにあるようなゲーム機や、昔懐かしいコンピューター関連グッズ、ジム、ハッカースペース、音楽スタジオを備えた自由な空間だった。




ツーシグマのオフィスは、マンハッタンの6番街にある。週に3回、勉強会を開催している。取材で訪れた時は、プログラミング言語Pythonを使ったリサーチに関するものだった。

勉強会

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キッチンは充実している。

キッチン

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写真の左側には、Juiceroのジューサーが。ツーシグマのVC部門「Two Sigma Ventures」も投資するJuiceroは最近、その値下げとレイオフを発表した

通りを挟んで向かい側のオフィスにあるキッチンがこちら。トランプを楽しむスタッフの姿も。

もう1つのキッチン

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ツーシグマでは料理コンテストも開催されている。ルールは、パントリー(食料庫)にある材料だけを使うこと。

T

キッチンで食事の準備をするスタッフ

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棚にはたくさんのボードゲームが積まれている。かなり使い込まれているようだ。

ゲームの数々

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オフィスは古いキーボードなど、コンピューターの歴史にちなんだ懐かしいアイテムで飾られている。

吊るされたキーボードの数々

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昔のマウスもインテリアに。

吊るされたマウス

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ハッカースペースもある。

LED

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LEDの使い方は、入社初日に全スタッフが教わることだ。

古いモニターやコンピューターの部品であふれるこちらのスペースでは、スタッフが自由に立ち寄って、分解したり組み立てたり、3Dプリンターで遊ぶことができる。夜になると、ここで講習が開かれることも。

様々な工具や部品に囲まれたスペース

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壁には作家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリや伝説的な物理学者フリーマン・ダイソン(Freeman Dyson)氏、SFヒーローのドクター・フーなどの言葉が。

オフィスにはこんなスタッフもいる。

ヒューマノイドロボット「バクスター」

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ヒューマノイドロボット「バクスター(Baxter)」を作ったRethink Roboticsは、Two Sigma Venturesが支援している。

ハッカースペースを運営しているのは、元照明デザイナーのレイチェルさん。

ハッカースペースを運営するレイチェルさん

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プログラマーたちはランチタイムに20~30分、気分転換のためハッカースペースに立ち寄るという。レイチェルはLEDを使った手作りアクセサリーを見せながら「これは私の自己表現の手段なの」と語った。

ツーシグマでは毎年、人工知能(AI)のコンテストも開催。昨年はAIと人間がエアホッケーで対戦した。

エアホッケー台

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対戦の様子はこちら

オフィスには、複数のジムもある。

ジム

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ミーティング・スペースや静かに落ち着ける場所は、たくさんある。

ミーティング・スペース

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昔懐かしい「スペースインベーダー」もいくつか置かれている。

スペースインベーダーのゲーム台

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Business Insiderが訪ねた日が比較的静かだったとはいえ、その雰囲気はこれまで訪れた金融業界のオフィスとは全く違った。壁際の大きなモニターに映る株価チャートを除けば、ヘッジファンドのオフィスであることを感じさせるものはほとんどなかった。

ワークスペース

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オフィスの作りやインテリアは非常に現代的。

オフィス内の階段

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Two Sigma Venturesのオフィスは、明るく広々としている。

Two Sigma Venturesのオフィス

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Two Sigma Venturesは、アーリーステージのスタートアップに投資している。シードステージ、シリーズAラウンドが中心だが、その後の成長も後押ししている。これまでに出資した企業は50社以上で、その大半がデータサイエンスやデータ解析企業だ。ツーシグマがこれらの分野で高い専門性を持つことが、VC部門の魅力的な投資先の選定に優位性を与えている。

テーブルサッカーは欠かせない。

テーブルサッカーを楽しむスタッフ

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オフィスエリアには、最大90人が使えるコワーキングスペースがあり、同社が支援する小さなスタートアップ企業のスタッフも利用している。ある程度の規模もしくは資金を調達できるまでに成長すると、彼らは独自のスペースを求めて移っていく。

カウンター

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図書室もある。静かな時間を求めるスタッフが活用している。

図書室

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こちらのジムには、マンハッタンの景色を見渡せるランニングマシーンが。

ランニングマシーン

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通りを挟んだ6番街のオフィスに戻ると、音楽スタジオもある。ツーシグマのスタッフ同士で結成した「アルゴリズム」という名のバンドは、同社のクリスマスパーティーなどで演奏する。こちらはリハーサルの様子。

バンドのリハーサル

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こちらのサンデッキは、24時間年中無休で解放されている。

サンデッキ

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[原文:Inside the New York City offices of $45 billion hedge-fund firm Two Sigma

(翻訳:Tomoko.A)

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