無料のトランシーバーアプリ「Zello」がApp Storeで1位になった。ハリケーン「イルマ」が、アメリカ南東部に接近しているからだ。
Zelloを使えば、電話回線あるいはWi-Fiを通じて、スマートフォンがトランシーバーや無線機みたいになる。チャンネルに参加すると、すぐに音声や画像を送れるようになる。Zelloは無料で、広告も表示されない。ZelloWorkという有料版があり、販売元は有料版で収益をあげている。
チャンネルに参加すれば、すぐに音声でやりとりできる。
Zello
Zelloは2011年にローンチされ、過去にレスキューの現場で使われてきた。USA Todayによると、ハリケーン「カトリーナ」の後に結成されたボランティアのレスキューグループ「Cajun Navy」は、Zelloを頻ぱんに使っている。先週、ハリケーン「ハービー」がアメリカに上陸した後、「テキサス サーチ アンド レスキュー」や「ヒューストンエリアの助産婦」といった新規チャンネルが次々と作成されたとUSA Todayは伝えている。
Zelloのダウンロード数はハービーの上陸とともに増加し、イルマがカリブ海諸島を直撃すると、App Storeの無料アプリチャートの1位へと躍り出た。
アプリ調査会社のSensor Towerによると、Zelloのダウンロード数は、イルマの勢力がカトリーナよりも大きくなったことを受けて、9月6日(現地時間)、さらに急増した。
8月28日以降の1時間ごとのダウンロード数は下記の通り。
Sensor Tower
6日の段階で、イルマは勢力が最も強い「カテゴリー5」のハリケーンとなり、アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration)は風速185マイル(約300キロ)を観測した。
5日夜に、イルマはカリブ海と大西洋の境目にあるリーワード諸島(Leeward Islands)を直撃した。国立ハリケーンセンターの予測によると、イルマは早ければ今週末、フロリダに上陸する。
[原文:A walkie-talkie app called Zello is No. 1 in the App Store because of Hurricane Irma]
(翻訳:まいるす・ゑびす)