先週、5万人の従業員が働く、第二の本部を置く計画も発表している。
REUTERS/Rick Wilking
1999年、eコマースが産業として比較的小さかった頃、書籍の販売に特化したオンライン小売業者として創業したアマゾンは、今とは全く違う企業だった。
現在、世界で4番目に高い企業価値を誇る同社は、世界各地の数十億人に、信じられない数の商品を発送している。
複数の報道によると、同社は実質的にアメリカ最大となるカンパニータウンをシアトルに作り上げた。加えて先週、50億ドル(約5400億円)を投じて、北米のいずれかの街に5万人の従業員が働く、第二の本部を置く計画も発表している。
アマゾンの果てしない大きさを表す7つの事実を紹介しよう。
シアトルの生産年齢人口の7.5%がアマゾンの従業員
Jason Redmond/Reuters
アマゾンの従業員は、世界各地に30万人以上、シアトルだけでも4万人を数える。
この街の生産年齢人口は約52万8000人。その7.5%がアマゾンで働いている計算だ。
参考までに、同じ割合の労働者がニューヨークの一企業で働くと、その数は約48万8000人になる。
オンライン販売の43%を独占
Caroline Cakebread/Business Insider
アマゾンはかつて、書籍をオンラインで購入する方法の1つでしかなかった。しかし今日では、何を買うにも最初に使われるサイトになった。Amazonプライム会員ならなおさらだ。
Slice Intelligenceが2月に発表した分析によると、アメリカでは2016年の全てのオンライン小売業の売り上げのうち、43%がアマゾン経由だった。
2015年の33%、2012年の25%を上回っている。
アメリカの成人のうち、4人に1人はプライム会員
Amazon
Amazonプライムの会員数は現在約6300万人で、これはアメリカの成人人口の約25%に当たる。
しかし、この数字は実際のサービス利用者よりも少ない可能性がある。同一世帯の複数の成人が1つのアカウントを共有している場合、それはカウントされていない。
1日あたり160万個の荷物を発送
Matt Cardy / Stringer / Getty Images
アマゾンのフルフィルメント(商品の受注から決済までの一連の業務)はとてつもない。
2013年のレポート(公表されている中で最新のデータ)によると、アマゾンはその年6億800万個、1日あたり平均約160万個を出荷した。
アメリカ国内では2015年の時点で、同社のフルフィルメントセンターが31%の国民をその20マイル(約32キロメートル)圏内に収め、アマゾンのコアビジネスである同日配送可能地域に限れば、その割合は50~65%になると推定されている。
その梱包に使われる段ボールの量は、ウェストバージニア州を全て覆うほど
大まかな計算ではあるが、これらの小包(クッション封筒は含まない)に使われる段ボールの量は、面積にして2万6400平方マイル(約6万8000平方キロメートル)に及ぶ。
これはウェストバージニア州の面積、2万4000平方マイルを上回る大きさだ。
アマゾンの出荷スピードを考えると、5カ月あればアメリカ全土を段ボールで覆い尽くすことができそうだ。
4万5000台のロボットがアマゾンの倉庫を歩き回っている
Reuters/ Noah Berger
これらの荷物を倉庫から時間通りに出荷するため、同社は棚から荷物を取り出し、人間の従業員のもとに運ぶ自律ロボットを活用している。
その保有台数は、2016年には前の年の3万台から50%増え、4万5000台のロボットがアメリカの20のフルフィルメントセンターで活躍している。
主要小売業者の合計を超える企業価値
Amazon
こうしたインフラやサプライ・チェーン・マネジメントへの投資が、アマゾンをアメリカで圧倒的に企業価値の高い小売業者に押し上げた。
その3560億ドルの企業価値は非常に大きく、ウォルマート、ターゲット(Target)、ベスト・バイ、メイシーズ、コールズ、JCペニー、シアーズの全てを合わせたよりも大きい。
最近ではホールフーズも買収し、アマゾンに減速の兆しは一切見えない。
〔原文:7 insane facts that reveal how big Amazon has become〕
(翻訳:一柳優心)