アマゾンに朗報? ミレニアル世代の「食」に隠れたビジネスチャンスとは

食事をするミレニアル

ミレニアル世代は食料品店の利用が多い。

frantic00/Shutterstock

アメリカ人が「食」に費やす金額は膨大だ

米労働統計局によると、食料代や外食代、宅配注文代を含む食費が年間支出に占める割合は12.5%、金額にして7000ドル(約80万円)だ。

中でも飲食店での外食代は、世帯あたりの平均的な食費の43%を占めている。

その筆頭とされているのが、ミレニアル世代だ。彼らは他の世代に比べ、高級レストランでのディナーにより多くを支払っているとの調査結果もある。2015年の調査では、アメリカ人が1年間に使った外食代の約23%、つまり960億ドル(約10兆7000億円)がミレニアル世代によるものだとの結果も出た。

しかし、外食代の占める割合を除けば、ミレニアル世代の消費傾向は、意外と保守的かもしれない。オンライン金融のEarnestが公開した最新データによると、ミレニアル世代は食品を購入する際、オンラインで注文するよりも、食料品店へ足を運ぶのを好むようだ。

Earnestでは、2016年1月から2017年8月にかけて申し込みのあったローン件数のうち250万件、平均年齢32歳のデータを分析。「家での食事(イートイン)」に注目した。これには物理的な食料品店での買い物、食料品の宅配サービス、レストランからの配達、献立セットの購入が含まれる。

その結果、ミレニアル世代のイートイン食費の実に90%が、従来の食料品店で使われていた。

インスタカート(Instacart)やFresh Direct、Amazonフレッシュといった食料品注文用のアプリが次々と登場する中、Earnestのデータでは、ミレニアル世代がこれらのモバイル注文に使った金額は全体のわずか8%。一方、レストランからの宅配や食料品の配達は12.5%、献立セットが2%、出来合いの食事が1%弱となった。

なお、ミレニアル世代がよく買い物をする食料品店は、コストコ(食料品店での全支出の34.5%を占める)、クローガー(20%)、ホールフーズ(16%)だった。

この結果はオンライン小売りの巨人、アマゾンにとって朗報だ。同社はこれまで食料品部門に多額を投じてきたが、その競争に後れを取っていた。だが、ホールフーズ買収によって、新たな低価格を提供することで、従来型の食料品店を好むミレニアル世代の取り込みに成功するかもしれない。

ただ、彼らが昔ながらの食料品店を好んで利用するのは、必ずしも節約のためではないようだ。

Earnestのデータによると、ミレニアル世代が食料品店で使う金額は、オンライン注文に比べ、月あたり21ドル多い。食料品店の利用回数は月平均3.2回で、その支払い金額の合計は平均155ドル(約1万7000円)だ。

ただし、このデータは全国規模のもので、州や地域ごとに傾向は異なるだろう。例えば、食料品配達の利用は全米平均では少ないが、一部の州では多い。またニューヨーク州やイリノイ州、ペンシルベニア州やデラウェア州、ワシントンD.C.では、イートイン食費の31%以上を食料品店での買い物とレストランからの配達が占める。

ちなみに、ミレニアル世代は意外とお金そのものを使っていない

[原文:One of the great millennial 'obsessions' is a myth — and it's good news for Amazon

(翻訳:Tomoko.A)

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