ビクトリアズ・シークレット(Victoria's Secret)は、変わってしまった。
ウェルズ・ファーゴ証券(Wells Fargo Securities)が最近、クライアント向けのレポートで紹介した消費者調査によると、ビクトリアズ・シークレットの顧客は以前ほど同社の商品を購入していない。「偽物ブランド」のように感じるから。
これは親会社、Lブランズ(L Brands)の売り上げ低迷の要因にもなっている。株価もこの1年で45%以上、下落した。
店舗に行くと、その理由がよく分かる。
Rebecca Harrington/Business Insider
筆者がビクトリアズ・シークレットにハマったのは、大学生の頃。ブラからショーツ、ランジェリー、衣類、水着、そして香水も、店舗やオンラインで買った。2カ月おきくらいに、何かしら買っていた。度を超していたが、とにかく大好きだった。頻繁に買っていたおかげで、高級品も全て、かなり割引になったのも良かった。
筆者は4年間、ビクトリアズ・シークレット・エンジェルVIPクレジットカードを使っている。だがここ2年で、製品の素材のクオリティがかなり落ち、買いたい商品、全体的な商品の種類もかなり減ったことに気づいていた。
他の顧客も筆者と同じ意見だ。
ウェルズ・ファーゴの調査では、ビクトリアズ・シークレットの顧客のほぼ半数が、この1年は以前ほどビクトリアズ・シークレットで買い物をしていないと回答。58%が値段が高いせいだとした。筆者は店舗に行き、ビクトリアズ・シークレットがどう変わったのかを確かめてきた。
ソーホーにある店舗に行った。ニューヨークでも最大級の店舗。
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様々なタイプのブラがディスプレイしてあり、どれも色や種類のバリエーションが豊富。価格は、15ドル〜200ドル(約1700円~約2万2000円)。
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筆者の第一印象は「耽美的」だ。上質で深みのあるウッディな内装とムーディーな照明が、自分へのご褒美に、と誘う。
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だが、商品を探すのは実際、不可能。とても素敵な店員が欲しいブラを探すのを手伝ってくれたが、彼女ですら苦労していた。
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問題は、どこにも分類表示がないこと。欲しい種類を見つけるために、1つ1つブラのタグを確認しなければならない。
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分類表示をしてある店舗もあったが、この店舗にはない。商品名も似ていて、区別するのが難しい。Dream Angels、Body by Victoria、Very Sexy、すべて着け心地が違う。
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どこもブラやショーツだらけ。店員は常に商品の整理に追われている。
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ビクトリアズ・シークレットはここ数年で、高価な商品ラインを増やした。よりラグジュアリーなランジェリーとアピールしている。
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この小さなビスチェは、ほぼ200ドル(2万2000円)。
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その一方で、店内には割引の表示もたくさんあった。アナリストは、業界は「ブラ戦争」の真最中だと述べている。アメリカン・イーグル(American Eagle)のアエリー(Aerie)や、ルルレモン(lululemon)のようなアスレジャーブランドなど、多くの競合が現れたからだ。
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筆者のお気に入りだったアパレルラインはなくなってしまったが、スリープウェアはまだ販売されている。
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パジャマパンツの多くは高価で、素材はペラペラだった。これは32ドル(約3600円)。
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スポーツ・コレクションについては言うまでもない。ヨガパンツに60ドル(約6700円)、スポーツブラに40ドル(約4500円)は、とても出せない。ウェルズ・ファーゴの調査では、ナイキのようなスポーツブランドでのスポーツブラの購入意向は、5倍にのぼる。ビクトリアズ・シークレットにとっては悪いニュースだ。
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スタッフに見つけてもらったブラ数点を持って、試着タイム。広い試着室はデコレーションが豪華で、たくさんのフックがあり、全ての商品をかけることができる。
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ライトは調光スイッチで調整できる。ムーディーな照明が、ランジェリーにはちょうどいい。スタッフを呼び出すボタンもあり、違うサイズや種類のものを持ってきてもらうこともできる。
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各試着室には「Try me on」Tシャツが。服を着た時のブラのフィット感をチェックできる。筆者は使わなかった。
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防犯タグがブラのフックの近くに付いていて、試着はほぼ不可能。目的は分かるが、もっといい位置があるはず。
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会計が、少々ややこしい。各レジに複数の列ができている。筆者が並んだ列は進むのが遅くて、すぐに後悔。
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エンジェル・カード会員なので、割引クーポンがメールで3枚届いていた。残念ながら筆者の買い物には、1枚しか使えなかった。
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買ったものは、50mlの香水1点 52ドル(約5800円)、ブラ1点 34ドル50セント(約3900円)、2枚組のショーツ。香り付きの小さな枕がもらえた。
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筆者はたぶん、これからも年に1、2回はビクトリアズ・シークレットで買い物をするだろう。だが、とにかく以前とは変わってしまった。
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[原文:We went to a Victoria's Secret store in New York City and saw why the brand is struggling (LB)]
(翻訳:Ito Yasuko)