渋谷が生んだフーターズガール・ミスワールド —— その陰に「おもてなし」支えるトレーナー

世界で29カ国、425以上の店舗を展開するアメリカン・カジュアルダイニング&スポーツバーのフーターズには、チアリーダーをイメージした約2万人の「HOOTERS GIRL(フーターズガール)」が働く。日本では東京・渋谷や新宿など6店舗で、約300人が健康的な美しさとホスピタリティー(サービス)精神で客を楽しませている。

アメリカを除く国々のフーターズガールからは毎年「Miss World(ミスワールド)」が選ばれるが、2017年、そのティアラを手にしたのは渋谷店で働く東京生まれ・東京育ちで、フーターズをこよなく愛する「HIKA」さんだった。

日本のフーターズでは約1時間に1度、フーターズガールたちが数分間のダンス・パフォーマンスを行う。フーターズガールになるためには、本国アメリカで作られたプログラムに基づいたトレーニングを受ける。各店舗に数人ずつ配置されるトレーナーは、トレーニング・コーディネーターが作るマニュアルに沿って指導し、フーターズガールに仕立て上げていくという。

「SARAH」さんは、フーターズが東京・赤坂見附で1号店をオープンした2010年から数年間、フーターズガールとして働いた。その後、日本で唯一のトレーニング・コーディネーターとしてトレーナーたちを束ねている。

HIKAさんとSARAHさんの話を聞きに、国内では最大の店舗である渋谷店を訪ねた。

HIKAさんは4年前にフーターズガールになった。有名アーティストのバックダンサーだったHIKAさんは、ダンスの修行のためハリウッドに滞在していた頃にフーターズを知る。「こんな素敵な場所があるんだ」と憧れ、フーターズガールになろうと決めた。

HIKAさん


「2年前に出場したときにはミスワールドに選ばれず、悔しい思いをした」と話すHIKAさん。健康的でグラマラスな美しさを手に入れるため、大会までパーソナルトレーナーをつけて、体重管理や食事制限を徹底したという。「アジア人でも1位になれるフーターズガールを目指した」と話す。

HIKAさんとKAWAさん

世界大会優勝のHIKAさんと日本大会準優勝のKAWAさん。

「フーターズのミスコンは、おもてなしのスペシャリストが競い合う。美しさだけでなく、お客さまへのサービスの質が評価される。人を幸せにするNo.1になりたい、そういう人でありたい」とHIKAさん。

HIKAさん


ミスワールドを目指す世界大会までの1週間は、過密スケジュールだ。朝4時に起きて、ノミネートされた80人ほどが一斉にヘアメイク。その後はカレンダーに使われる写真撮影をして、夜はリハーサルだ。本番の前々日にウェルカムパーティーが開かれ、前日には前夜祭が行われる。各国の文化を象徴するコスチュームを身にまといランウェイを歩く。HIKAさんは着物をアレンジした衣装を選んだ。

HIKAさん



ミスフーターズ世界大会でミスワールドを受賞して、自分の努力がやっと報われ、嬉しい気持ちと感謝の気持ちが溢れたと、HIKAさんは話す。ニューヨークや日本のテレビ番組に出演したり、新聞に載ったり、ラジオのトークショーにも呼ばれた。店に自分のポスターが貼られ、入り口には自分の等身大のパネルが置かれた。「あのポスターの子だよね」と声を掛けられることが日常となった。

HIKAさん


"Hooters Makes You Happy"のキャッチフレーズのように、「お客様を幸せにし、お客様から幸せをもらうことも多い」と語る。「渋谷店は外国人のお客さんも多く、様々な国、世代の人と出会える。フーターズで働いていて、一番好きなところかもしれません」

HIKAさん


大阪生まれ、大阪育ちのトレーニング・コーディネーター、SARAHさん(写真・中央)は、関西の大学を卒業後、航空会社に入社する。もっと自分の個性を出せる仕事がしたいと考え、フーターズ日本1号店のオープン時にフーターズガールになった。

PH1_8262


「トレーニングマニュアルは、イメージしやすいように写真を多用したり、おもしろい文章を挿入したりしています。フーターズガールたちはさまざまなバックグラウンドを持ち、年齢や国籍もばらばらですので、誰が見てもわかりやすいマニュアルを作るようにしています」とSARAHさん。トレーニングの基本は、アメリカで作られた内容を取り入れている。 マニュアルの変更があると、本国の担当者とスカイプでミーティングを行い、日本版マニュアルをアップデートする作業を行う。

SARAHさん


ミランダ・カーが憧れの人と言うHIKAさん。

HIKAさん


今後はアメリカのフーターズで挑戦したいと、HIKAさんは近い将来の夢を話した。「アメリカという国がとても好きです。何年か住んでみたい。特にロサンゼルスが好きだから、LAのフーターズで働いてみたいです」

HIKAさん


(文:佐藤茂、野中利紗、写真:岡田清孝)

ソーシャルメディアでも最新のビジネス情報をいち早く配信中

Sponsored

From the Web

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい