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最新の調査によると、最近の10代は急いで大人になりたがっていないようだ。
過去の世代とは違い、ジェネレーションZと呼ばれる、1995年から2000年代半ばに生まれた世代はお酒を飲まず、セックスをせず、運転もせず、子どもだけでの外出を頻繁にしない。
1976年から2016年の間に、7回にわたって合計830万の回答の分析を行った心理学者ジーン・トウェンジ(Jean Twenge)氏およびヒージャング・パーク( Heejung Park)氏によると、今の18歳はまるで過去の世代の15歳のようだ、という。
この調査結果は、過去の世代と比較して、ジェネレーションZは無茶を好まず、社会的に孤立しがちだ、という仮説と一致する。調査によって分かった彼らの行動傾向は下記の通りだ:
運転したいと思っていない
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1970年代の後半には高校3年生までに90%近くが運転免許を取得していたが、2014年の調査では、その年齢での免許取得率は73%まで下落している。
お酒にさほど興味を示さない
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調査によると、ティーンエージャーは全般的に飲酒を好まない傾向があると分かった。「今の思春期の若者は、酒に手を出す年齢が遅い」とトウェンジ氏とパーク氏は結論付けた。
1993年と比較すると、飲酒したことがあると回答した中学2年生は59%ほど減少しており、高校 1年生では40%、高校3年生では26%の減少となっている。
男女交際も大幅に減少
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1976年以降、デートをする高校3年生の数は大幅に減少している。最初の調査が行われた際には、高校3年生の85%がデートをしていると回答しているが、2014年には58%に減少している。
インターネットの普及が一つ要因である可能性は否定できないが、オンライン人口が増える前からこの傾向は認められる。
親からの自立を求めない
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1976年の高校3年生は週に3回の頻度で両親が同伴しない外出をしていたが、2014年は2回に減少している。中学年生、高校1年生の調査でも同様の傾向が見られ、それぞれの年齢グループで1週間あたり1日減少している。
セックスの頻度も減少
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飲酒もせず、デートもせず、子どもだけでの外出もしないとなると、セックスの頻度が減るのも当然だろう。1991年には高校生の54%が少なくとも1度はセックスを経験していると回答してるが、2015年には41%に減少している。飲酒と似た傾向が認められ、中学3年生の回答の差が最も大きく、高校3年生の回答の差が最も少なかった。
アルバイトデビューも遅い
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10代の若者が大人になりたがっていないという傾向を最も顕著に示しているのが、アルバイト経験者が減っていることだ。
1970年代半ばには高校3年生の75%から80%が少なくとも1つのアルバイトを経験していたが、50年後の今ではおよそ55%ほどにとどまっている。
携帯をいじっている時間が長い
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では最近の10代は何をして時間を過ごしているのか?彼らは長い時間をオンラインに費やしている。しかもほとんどの場合、それは携帯電話からのアクセスとなっている。
規制のないところで、長時間をオンラインで過ごしていることが今の10代の自殺やメンタル疾患の増加につながっている可能性がある、とトウェンジ氏は最近のAtlanticの記事に書いている。
「平均的な10代は1日に2時間半ほど電子機器を操作している。」と彼女は記している。「ある程度の規制を設定することで、危険な習慣に陥ることを未然に防ぐことは可能だ。」
(翻訳:まいるす・ゑびす)