iPhone 8の売れ行きは今ひとつ？ 全てはiPhone X次第

新iPhoneが発売されたが、これまでのような長い行列は見られなかった。

この状況を見て、投資家とアナリストは疑問を抱くだろう。アップルの顧客やファンはiPhone 8をスルーし、より高価格のiPhone Xを待っているのだろうか？

11月3日に発売されるiPhone Xはこれまででもっとも高額で、かつ最もハイテクなiPhoneとなるだろう。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのアナリストWamsi Mohan氏はこのほど公表したリサーチノートで、｢iPhone Xが発売されていない今の段階で、iPhone 8がヒットしたのか判断するのは難しい｣と述べた。

｢昨年の今頃、iPhone 7/7 Plusの売れ行きが今のiPhone 8/8Plusより若干良かったのは事実だ。だが、それは多くの消費者がiPhone Xを待っているからかもしれない｣と同氏は説明している。

シティのアナリストは9月25日（現地時間）に発表したアップルの四半期業績予測で、｢iPhone 8および8 Plusの売れ行き｣をかなり保守的に見積もった。

9月22日にiPhone 8が発売されたことに対し、CEOのティム・クック氏が｢最高に嬉しい｣とコメントした以外に、アップルはiPhone 8の売り上げについて何もコメントしていない。クック氏は｢一部の店舗ではiPhone 8および8 Plusが売り切れとなったが、十分な在庫を補充した｣と述べた。

アップルは以前、新iPhoneが発売された直後の週末の売り上げ情報の一部を発表していたが、昨年から取りやめている。

アップルは数週間分のiPhone 8の売り上げを含む9月末締めの四半期決算について、強気の姿勢を示している。だが、アップルの490億ドル（約5兆4600億円）から520億ドル（約5兆8000億円）という売り上げ見通しは、iPhone 8および8 Plusの価格がiPhone7シリーズよりも高いからかもしれない。

いずれにせよ、アップルは数千万台のiPhoneを今年中に売り上げるだろう。焦点はiPhone8とiPhoneXのどちらがより売れるかだ。

iPhone 8の需要の弱さが意味するところは、iPhone Xの発売後に明らかになるだろう。

［原文：The big question for Apple is how many people are waiting for the iPhone X ］

（翻訳：まいるす・ゑびす）