イーロン・マスク氏、アップデートした火星移住計画を発表

イーロン・マスク氏

Elon Musk wants to colonize Mars with SpaceX.

Anaele Pelisson/Business Insider; Getty Images; Shutterstock; SpaceX

スペースXの創業者イーロン・マスク氏は、アップデートした100万人の火星移住計画を発表した。

9月29日(現地時間)、オーストラリアのアデレードで開催された国際宇宙会議(International Astronautical Congress:IAC)において、同氏は42分間のプレゼンテーションを行った。またスペースXはYouTubeでライブ配信を行った(録画はこちらから)。

マスク氏は25日、プレゼンテーションでは「大きな改善」と「予想外の展開」を明らかにするとツイート。今年のプレゼンテーションは、昨年、メキシコのグアダラハラで行われたIACでの1時間半のプレゼンテーションをアップデートしたものだ。マスク氏は昨年、巨大な火星宇宙船の計画を発表した。

「カッコ良いデザインではなかった」とマスク氏は今年のプレゼンテーションの前にツイートした

「デザインが良くなった」

マスク氏の最新のプレゼンテーションを紹介しよう。

コスト面での大きな改善

「未来は、とても興味深く、エキサイティング。我々は宇宙に乗り出す文明であり、複数の星に住むことができる種族のはずだ」とマスク氏はプレゼンテーションを始めた。

「宇宙を目指すことよりエキサイティングなことなど、私には考えられない」

プレゼンテーションするマスク氏

SpaceX/YouTube

だがマスク氏はすぐに具体的な内容に入り、昨年のプレゼンテーションを振り返った。

「このプレゼンテーションで伝えるべき最も重要なことは、あのコストをどうするかだろう」と同氏は加えた。そう、打ち上げロケットのことだ。マスク氏は前回、打ち上げロケットのことを「惑星間輸送システム(Interplanetary Transport System:ITS」と呼んだ。だが今年、同氏はより以前の呼び方を復活させた。BFR、「Big F---ing Rocket(でかい、XXXなロケット)」の略だ。

「いい名前を探している」とマスク氏。

BFRの目標は、スペースXの現行のロケットと宇宙船、つまりファルコン9、開発中のファルコンヘビー、そしてNASA向けの宇宙船ドラゴンを「共食い」して、置き換えることだとマスク氏は述べた。

「それができれば、ファルコン9、ファルコンヘビー、ドラゴンに費やしているすべてのリソースを新しいシステムに投入することが可能になる」

新しい打ち上げロケットの開発状況

今年始め、スペースXは全幅39フィート(約12メートル)のカーボンファイバー製宇宙船用燃料タンクを製造した。同社はタンクをはしけに乗せ、海上でテストを行った。1200トンの圧力に耐えられるかどうかを確認するためだ。

テストは成功した。だが、マスク氏は、爆発したらどうなるかを確認するため可能な限り圧力をかけたと述べた。

「100メートルほど飛び上がり、海に落ちた。実験は完了した」

マスク氏は、カーボンファイバータンクの開発は、BFR宇宙船の核心であり、宇宙船を軽量かつ効率的にするために欠かせないものだと付け加えた。

同氏はまた、開発中の巨大なラプター(Raptor)ロケットエンジンの進捗状況にも触れた。

計画では、数十基のラプターエンジンをBFRのメインロケットの底部に配置し、強大な推力を生み出す。150トンを宇宙ステーションが周回する地球の低周回軌道に打ち上げられる推力だ(だが、宇宙ステーションの重量は450トンある)。テストは数十回行われ、開発は順調に進んでいるようだ。

火星移住計画に必要なキーテクノロジーの開発

キーテクノロジーの1つは、再利用と自動着陸が可能なロケットの開発だ。これにより、宇宙飛行のコストは大幅に削減する。従来、打ち上げロケットは1回で使い捨てられていた。

「我々は、16回連続で着陸を成功させている。着陸の信頼性を最も安全な航空会社と同等レベルにできると考えている」

もしそれが実現したら、とマスク氏。

「火星への着陸も夢ではない」

同氏はまた宇宙船の自動ドッキング技術も不可欠だと述べた。宇宙空間でのBFRへの燃料補給を実現するためだ。ここ何年も、スペースXはISSとドラゴン宇宙船のドッキングを完璧に行っている。

[原文:Elon Musk presented a new-and-improved plan to colonize Mars with a giant reusable spaceship — here are the highlights

(翻訳:増田隆幸)

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