アマゾンは救世主? ホールフーズCEO、高価格イメージの払拭に貢献と評価

ホールフーズのエコバッグを持つ女性

AP

137億ドルでアマゾンに買収される前、ホールフーズ(Whole Foods)にはその高価なイメージから「ホール・ペイチェック(whole paycheck:給料全部)」というニックネームが付けられていた。

これは、ケール入りのワカモレや1瓶80ドル(約9000円)のハチミツ、豆腐としょうがの入った米粉マフィンといった、一般的な食料品店に比べ、ホールフーズのハイエンドでニッチな商品を販売する傾向にちなんだものだ。

しかしホールフーズのCEOジョン・マッキー(John Mackey)氏は、買収以来、こうした評判は消えつつあると業界紙「フードビジネスニュース(Food Business News)」に語った。「買収に応じた理由の1つとして、ホールフーズが落とし穴にはまって、そこから抜け出す方法を見出せなかったことが挙げられる」「その落とし穴が『ホール・ペイチェック』だ」

そして同氏は、アマゾンが低価格で販売することに定評があるおかげで、ホールフーズがこうした評判から抜け出すことができたと付け加えた。

ホールフーズの商品をめぐっては、買収完了からほんの数日で、最大で43%値下げされた。オーガニックのふじリンゴは、1ポンド(約450グラム)3ドル49セントが1ドル99セントに。オーガニックのアボカドは、1つ2ドル79セントが1ドル99セントに。アーモンドミルクは、3ドル99セントが2ドル99セントに値下げされた。

位置情報に基づくウェブサービスを提供するFoursquareによると、買収後2日間の値下げによって、客足が前の週に比べ、平均25%伸びた

「アマゾンはホールフーズとは異なるイメージを持たれている」マッキー氏は語った。「私たちがそのイメージを取り込んだことで、『ホール・ペイチェック』は消え去った。我々は落とし穴から抜け出した。(脱出王の異名を取った伝説の奇術師)フーディーニにでもなった気分だよ」と同氏は話している。

買収以来、ホールフーズに起きた変化は価格だけではない。ホールフーズ店舗で「Amazon Echo」を販売し、ホールフーズの商品はアマゾンのサイト上で販売されている。また以前は、現地ブランドの担当者が店内で客に直接商品を売り込むことが許されていたが、それは今後、禁止されることが決まった

現在、全米で470あるホールフーズの店舗全てで、値下げ後の価格が採用されている。これは、アメリカ人のオーガニックでヘルシーな食品に対する認識を長期的に変えるかもしれない。このままオーガニック食品が低価格帯にとどまり、オンラインでさらに入手しやすくなれば、1つ3ドルのアボカドを買うような消費者だけでなく、より多くのアメリカ人にとってオーガニック食品が一般的なものになるかもしれない。

一部の地元生産者は、来年からホールフーズ各店舗の個別商品の販売決定権がなくなることから、買収の結果、地場の食品が店頭から減るのではないかと懸念している。代わりに、テキサス州オースティンにあるホールフーズ本社が、店舗で販売する商品の大部分を決定することになる。

[原文:Whole Foods CEO: Amazon saved us from the 'whole paycheck' trap

(翻訳:Yuta Machida)

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