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北朝鮮の特殊部隊が、パラグライダーを使って韓国に侵攻する訓練を行っている。韓国の聯合ニュースが報じた。
訓練は9月中旬、韓米連合司令部の模型が設置された訓練場で行われたと同ニュースは伝えている。
ニューズウィークによると、特殊部隊は、海軍、空軍、陸軍第11軍団、狙撃旅団などで構成されている。
パラグライダーはレーダー探知下でも飛行でき、折り畳んで簡単に運搬できる。
「パラグライダーは低空を音もなく飛行する。ドローンと同様、奇襲攻撃に有効だろう」と韓国の国防関係者は聯合ニュースに語った。
「北朝鮮の特殊部隊は限られたリソースで、驚くべき潜入策を講じていると確信している」
この奇襲訓練に対抗して、米軍と韓国軍は9月下旬、短距離防空共同訓練、いわゆるSHORADを実施した。「低空で侵入する巡航ミサイル、無人機、その他空からの脅威」に対抗するためとニューズウィークは、アメリカ陸軍のプレスリリースを引用して伝えた。
金正恩委員長と朝鮮人民軍の特殊部隊。写真は朝鮮中央通信が提供。2017年8月25日。
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共同訓練の目的は「重要拠点の防御、火力による敵機の排除、主兵器システムを代替する攻撃手段の活用」にあるとアメリカ陸軍は述べ、併せて「ヘリコプターによる偵察訓練や韓国陸軍特殊部隊による攻撃訓練」も行ったと付け加えた。
世界有数のパラグライダーメーカー、韓国のGin Glidersは、韓国と北朝鮮の経済協力事業の象徴であった「開城(ケソン)工業団地」で操業していた。2016年2月、韓国政府は北朝鮮のミサイル発射実験を受けて操業を中断した。
しかし、北朝鮮政府は先週、韓国政府の反対にも関わらず同工業団地の操業を再開したとニューズウィークは伝えている。
アメリカ陸軍は、短距離防空共同訓練を今後数カ月間続けると述べた。
[原文:North Korean special forces are training to invade South Korea with paragliders]
(翻訳:本田直子)