GitHubのCEOクリス・ワンストラス(Chris Wanstrath)氏。
GitHub
プログラマーなら、時代を捉えた、人気のプログラミング言語は何かを知っておきたい。
シリコンバレーの最新トレンドを知るには、「GitHub(ギットハブ)」が一番だ。GitHubは「プログラマーのためのFacebook」と呼ばれている企業価値20億ドル(約2200億円)のスタートアップ。同社は毎年、「Octoverse」というレポートを発表し、GitHubユーザーに人気の高いプログラミング言語などを公開している。
GitHubは、プログラミングの最新事情に精通している。ユーザー数は200カ国で2400万人にのぼり、使用されているプログラミング言語は337を数える。ユーザーには、アップルやグーグル、Facebookといった大手テック企業の従業員もいる。彼らは自社のオープンソースソフトウエアを広めるため、GitHubを活用している。
GitHubがまとめた、人気プログラミング言語を発表しよう。
第15位 Objective-C(オブジェクティブC)
Getty
C言語から派生したObjective-Cは、今もiPhoneアプリ開発において最も人気がある。
第14位 Scala(スカラ)
Dan Kitwood/Getty Images
2004年にリリースされたScalaは、オラクルが提供する人気プログラミング言語Javaの代わるものとして作られた。Scalaの熱烈な支持者は、大規模ソフトウェア開発に最適な言語だと口を揃える。
第13位 Swift(スウィフト)
iPhoneを使いこなすテイラー・スウィフト、2012年頃。
Getty Images/Mike Coppola
2014年にSwiftを発表したアップルによると、Swiftはソフトウェア開発に適しており、開発を容易にする。Swiftは人気が高まっており、配車サービスのリフト(Lyft)などもiPhoneアプリ開発に使用している。
第12位 Shell(シェル)
Nintendo
厳密に言うと、Shellはプログラミング言語ではない。Shellは、OSに対して、事前に記述されたコマンドを実行するよう指示するもの。たとえば、「bmp」ファイルを 「jpg」に変換するといった作業を実行させる。
第11位 TypeScript(タイプスクリプト)
Flickr/Christian Gonzalez
プログラミング言語としては比較的新しいTypeScriptは、2012年にマイクロソフトが開発。絶大な人気を誇るJavaScriptを拡張したもので、大規模アプリケーションの開発に適している。
第10位 C
Flickr
もっとも古いプログラミング言語のひとつで、今もなお広く使用されている。C言語の誕生は1970年代初め。1978年、現在も広く読まれている伝説的な手引書『プログラミング言語C』(原題『The C Programming Language』)の初版が刊行された。
第9位 Go
Adam Berry/Getty
Goは元々、世界で最も利用頻度の高い検索エンジンを支える大規模システム用に、グーグルが開発した言語。
第8位 C#(Cシャープ)
A C# note.
Wikimedia Commons
「Cシャープ」と呼ばれるこの言語もまた、マイクロソフトが開発した。より人気の高いJavaのライバルであり、ビジネスソフトウエアの開発者に広く使われてる。
第7位 CSS
Wikimedia Commons
CSS(カスケーディング・スタイル・シート)は、ウェブサイトやブラウザベースのアプリケーションのデザインに広く使われてる。
第6位 C++(Cプラスプラス)
C++を開発したビャーネ・ストロヴストルップ氏。
Wikimedia Commons
C++もC言語から派生して1983年に誕生した。デスクトップPC向けのウェブアプリケーションからサーバーのインフラに至るまで、あらゆるものに使用されている。
第5位 PHP
「PHPを学ぶことは、自転車に乗る練習を本体なしで行うようなこと」。プログラマーの心情を表した画像がネットで広まった。
ヤフーやFacebookといった大規模サイトで使用されている。一方で、PHPを嫌うプログラマーも多い。
「PHPは言語というよりはむしろ、恣意的な要素をバラバラに集めただけのものだ」とスタックオーバーフロー(Stack Overflow)の創業者ジェフ・アトウッド(Jeff Atwood)氏は述べている。
第4位 Ruby(ルビー)
Sergio Caltagirone via Wikimedia Commons
コードの読み書きが簡単なRubyには、多くの賞賛が寄せられている。RubyのアドオンフレームワークであるRails(レイルズ)も人気で、ウェブアプリケーション開発を簡易化する。Rubyが公式に掲げるモットーは「プログラマーの親友」。
第3位 Java
Sam Howzit/Flickr
Javaは元々、双方向テレビ用のプログラミング言語として、1991年にサン・マイクロシステムズ(Sun Microsystems)が開発した。サン・マイクロシステムズを買収したオラクルがJavaを強化。アンドロイドアプリの開発では、最も一般的。
第2位 Python(パイソン)
Pythonは英語で「ニシキヘビ」のこと。
Herme Herisyam/Malaysia’s Civil Defence Force
1989年に開発が始まり、非常に読みやすい言語として愛されている。入門者に最も親しみやすい言語として、多くのプログラマーが推奨している。
第1位 JavaScript(Javaスクリプト)
Shutterstock
名前や人気の高さは似ているが、実はJavaとは、ほぼ無関係。現在、多くのウェブサイトで使用されているが、ブラウザの読み込み速度を遅らせ、ときにセキュリティーの脆弱性の原因となるため、多くの批判もある。
補足として、人気をグラフで表示。
GitHub
グラフは、各プログラミング言語のプルリクエスト数(ダウンロード数およびプロジェクトのコード変更要求数)。プルリクエストは完全に人気を示すものとは言えないが、参考となる指標だ。JavaScriptの人気の高さが分かる。
GitHubによるレポート全文はこちら。
[原文:The 15 most popular programming languages, according to the 'Facebook for programmers']
(翻訳:conyac)