現実味が増してきた? ヴァージングループ、ハイパーループ・ワンに投資

ヴァージングループの創業者リチャード・ブランソン氏

ヴァージングループの創業者リチャード・ブランソン(RIchard Branson)氏(中央)。ネバダ州にあるハイパーループ試験場にて。

ハイパーループ(Hyperloop)の開発を手がけるスタートアップ「ハイパーループ・ワン(Hyperloop One)」がリチャード・ブランソン(Richard Branson)氏率いるヴァージングループと大型契約を結んだ。

ハイパーループは、イーロン・マスク氏が提唱した未来の超高速輸送システムで、真空状態のチューブの中を磁気浮上式のポッドが移動する全く新しい交通手段。時速700マイル(約1100キロメートル)で都市と都市を結ぶことを目指している。

ヴァージングループは12日(現地時間)、その開発を進めるハイパーループ・ワンへの投資を発表した。契約の詳細は明らかにされていないが、ハイパーループ・ワンの社名が「ヴァージン・ハイパーループ(Virgin Hyperloop)」に変更されることを考えると、今回の投資は相当大規模なものと考えられる。

「今年の夏、ネバダ州にあるハイパーループ・ワンの試験場を視察し、経営陣と顔を合わせました。そしてこの革新的なテクノロジーが交通手段のあり方を一新し、移動時間を劇的に短縮するものだと確信しました」ヴァージングループの創業者リチャード・ブランソン氏は、プレスリリースで述べた。

ハイパーループ・ワンを率いているのは、シャービン・ピシェバー(Shervin Pishevar)氏。配車サービス、ウーバーに初期段階で投資したことで知られるベンチャーキャピタリストだ。ロサンゼルスに拠点を置くハイパーループ・ワンは現在、ドバイフィンランドでハイパーループの実現可能性調査(フィージビリティ・スタディ)を実施している。アメリカのコロラド州デンバーやネバダ州なども、同社にハイパーループの建設を提案している

また、同社はネバダ州にある全長500メートルの試験用トラックで、ハイパーループ・システムの2つの試験運行を無事成功させている

今年8月には、ハイパーループはその試験用トラックをほぼ完走し、最高時速192マイル(約310キロメートル)を記録。その1カ月前には、300フィート(約90メートル)を走行し、最高時速70マイル(約110キロメートル)に達している。同社は今後、実際に乗客を乗せて、都市間を結べるだけの距離を走行できることを証明する必要がある。

[原文:Virgin Group just invested in Hyperloop One — and Richard Branson now sits on the board

(翻訳:Yuta Machida)

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