ロシアがシリアに配備している10タイプの航空機

スホイ24

Russian Ministry of Defense

最新の衛星画像によると、ロシアはシリアのフメイミム(Hmeimim)空軍基地に10タイプの航空機を配備している。

衛星写真は2017年7月中旬に撮影されたもの。33機のジェット機などが並んでいる。

ただし、出撃中あるいは他のエリアを飛行中の機体もあり、実際の機数はもっと多いだろう。

ロシアは2015年、同国から大量の兵器を購入しているアサド政権を支援するためにシリアに戦闘機を送った。だが、そのほとんどはスホイ24フェンサーなどの旧型だった。

現在、ロシアがシリアに展開している航空機を見てみよう。

1. スホイ24

スホイ24

Russian Ministry of Defense

スホイ24(Su-24)フェンサー、11機。ただし10月、1機が墜落し、現在は10機になっていると思われる。

スホイ24はロシアの旧型の航空機。いずれはスホイ34に代替される予定だが、空対空空対地ミサイル、さらにレーザー誘導爆弾を搭載可能。

2. スホイ25

スホイ25

Russian Ministry of Defense

スホイ25(Su-25)フロッグフット、3機。

フロッグフットも旧型の攻撃機。低空での攻撃が可能で、アメリカ空軍の伝説の攻撃機A-10ウォートホッグと同様の任務を担う。

スホイ25はシリア配備後、2016年3月までのわずか6カ月間に1600回以上出撃し、6000発以上の爆弾を投下した。

フメイミム空軍基地の近くで撮影、2015年。強力な破砕爆弾OFAB-250を搭載している。

スホイ25

Russian Ministry of Defense

出典:シム・タック(Sim Tack)氏、フォース・アナリシス(Force Analysis)チーフアナリスト

スホイ25にRBK-500 クラスター爆弾を装着するロシア空軍兵。2015年。

スホイ25とRBK-500クラスター爆弾

Russian Ministry of Defense

出典:シム・タック(Sim Tack)氏、フォース・アナリシス(Force Analysis)チーフアナリスト

3. スホイ27SM3

スホイ27SM3

Wikimedia Commons

スホイ27(Su-27)SM3 フランカー、3機。2015年11月、シリアに派遣された

スホイ27の発展型。マルチロール機である同機は、他の攻撃機を護衛するなど、シリアでさまざまな任務にあたっている。

4. ミグ29SMT

ミグ29SMT

Wikimedia Commons

ロシアは2017年9月、ミグ29(Mig-29)SMT フルクラムを初めてシリアに派遣した。だがその数は不明、衛星写真には写っていない。

ミグ29はさまざまな種類の空対空、空対地ミサイルやレーザー誘導爆弾を搭載可能。以下はシリアで撮影されたミグ29SMTの動画。

詳細:北朝鮮も運用するミグ29、最新型のミグ29SMTの性能は?



5. スホイ30SM

スホイ30SM

Russian Ministry of Defense

スホイ30(Su-39)SM、4機。

スホイ30(Su-30)SMは、スホイ27をもとに開発されたマルチロール機。さまざまな空対空、空対地ミサイル、レーザー誘導爆弾を搭載可能。

詳細:ロシアが誇る「スホイ30SM フランカーF2」、F-15Eのライバル機のすべて

6. スホイ34

スホイ34

Russian Ministry of Defense

スホイ34(Su-34) フルバック、6機。

スホイ34は2015年9月、初めてシリアに配備され、1年以上任務にあたってきたロシアの最新鋭戦闘機。

短距離空対空ミサイルR-73、レーダー誘導型長距離空対空ミサイルR-77を搭載可能。その他、Kh-59ME、Kh-31A、Kh-31P、Kh-29T、Kh-29L、S-25LDといった空対地ミサイルも搭載可能。

詳細:ユニークな並列座席、ロシアが誇る戦闘爆撃機スホイ34とは

スホイ34に搭載されたKAB-1500 クラスター爆弾を確認するロシア空軍兵。

スホイ34とKAB-1500 クラスター爆弾

Russian Ministry of Defense

出典:シム・タック(Sim Tack)氏、フォース・アナリシス(Force Analysis)チーフアナリスト

精密誘導爆弾 KAB-500の搭載作業をするロシア空軍兵。1人は保管時や搭載時にセンサーを保護する赤いキャップを取り外している。手前の白いミサイルは空対空ミサイル。

スホイ34と精密誘導爆弾 KAB-500

Russian Ministry of Defense

2015年、シリアでKAB-500を投下する様子を捉えた動画。

出典:シム・タック(Sim Tack)氏、フォース・アナリシス(Force Analysis)チーフアナリスト


7. スホイ35S

スホイ35S

Russian Ministry of Defense

スホイ(Su-35)35S フランカーE、6機。

同機は2016年1月、シリアに配備されたロシアの最新鋭戦闘機。スホイ27の発展型。単独で地上や空中の敵を攻撃できる。

8. A-50U

A-50U

Russian Ministry of Defense

A-50U メインステイ、1機。

A-50Uはいわば「空飛ぶ巨大なデータ処理センター」。ロシアの政府系報道機関スプートニク(Sputnik)によると、「空中(戦闘機、爆撃機、弾道ミサイル、巡行ミサイル)、地上(車列)、海上(艦船)の数多くのターゲット」を探索、追跡する。

9. イリューシン IL-20 クート 電子戦偵察機

イリューシン IL-20 クート 電子戦偵察機

Wikimedia Commons

The Aviationistによると、IL-20 クートは「さまざまなアンテナ、赤外線センサー、光学センサー、SLAR(側方監視レーダー)、そしてリアルタイムにデータ共有を行うための衛星通信システムを備えている」。

ロシアの最も洗練された偵察機。

10. アントノフ24 コーク

アントノフ24 コーク

Wikimedia Commons

アントノフ24(An-24)コークは、旧型の輸送機。

7月に撮影された衛星写真。数多くのロシアの戦闘機が並んでいる。

フメイミム空軍基地の衛星写真

Screenshot/Twitter via obreta

2015年以降、ロシアは空爆によって、数多くのISISの戦闘員を殺害してきた(数は誇張されていることが多い)。だが同時に、何千人もの民間人が犠牲になっている。

シリア人権監視団は、2015年9月から2016年3月だけでも、ロシアの空爆によって約5800人の民間人が犠牲になったと発表した

少なくとも2017年4月からは、シリアのイドリブ(Idlib)県やデリゾール(Deir ez-Zor)市が大きな被害を受けている。

数多くの監視団体が、ロシアが意図的に病院や民間人をターゲットにしていると批判している。だがロシアは民間人が犠牲になっているとは全く認識しておらず、しばしば否定している

またアメリカが主導する有志連合の空爆でも多くの市民が犠牲になっている。アメリカはこれらの犠牲をしばしば認めてはいるが、多くの場合、犠牲者数は監視団体の報告よりも少ない。

監視団体のエアウォーズ(Airwars)は7月、2014年8月から2017年3月までの間にアメリカが主導する有志連合の空爆によって少なくとも4354人の民間人が犠牲になっているが、有志連合はわずか600人程度しか認めていないと発表した

[原文:These are the 10 types of Russian military aircraft known to be stationed in Syria

(翻訳:Conyac/編集:増田隆幸)

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