金融街で働く人々はテクノロジーに乗り遅れている —— バンカメCTOが警告

ロボット「バイオニック・マン」の調整を行うエンジニア

2013年10月17日、ワシントンにあるスミソニアン国立航空宇宙博物館でロボット「バイオニック・マン」の調整を行うエンジニア。

REUTERS/Joshua Roberts

  • アメリカ金融街の銀行は、テクノロジーに対する投資を増やし、そうしたスキルを持った人材の雇用を強化している。
  • バンク・オブ・アメリカのCTO(最高技術責任者)は、技術的変化のスピードは非常に速く、金融街で働く人々が適応できないほどだと指摘した。

テクノロジーは今や、アメリカ金融街の主役だ。そこで働く多くの人々が、自分の仕事がなくなるのではないかと懸念している。

ウォール街はテクノロジーに対する投資を増やし、そうしたスキルを持った人材の雇用を強化している。中でもトレーディング分野では、収益を上げることが難しくなっていて、金融機関はコスト削減に努めている。

イギリスのデータ分析会社コアリション(Coalition)のデータによると、投資銀行の上位12行は2016年、営業およびトレーディング部門の従業員数を、平均して6%近く削減している。また、ブルームバーグの報道によると、フロント・オフィスのシステムなど、テクノロジーに対する投資は1%増加している。

中でも、JPモルガンは今年、95億ドル(約1兆円)をテクノロジーに投じる計画だ。また、調査会社CB Insightsによると、ゴールドマン・サックスの最近の求人の47%がテクノロジー関連だ。

とすると、金融街に長く身を置く人々にも、テクノロジースキルが求められているということだろうか? 現実はそれほど単純ではない。変化する環境に適応するため、トレーダーが自身のテクノロジースキルに磨きをかけたり、コードが読めるようになったとしても、職を失う可能性は十分ある。

ブルームバーグは現在、ウォール街で起きている技術革命の特集記事を組んでいて、Sarah Ponczek記者とDakin Campbell記者が書いた記事の中で、バンク・オブ・アメリカのCTO兼COO(最高執行責任者)であるキャシー・ベサント(Cathy Bessant)氏は、テクノロジーの変化のスピードはあまりにも速く、金融機関で働く人々が追いつけないほどだと述べている。

「企業を率いる立場にある我々は、これから何が起こるのかを理解している。我々はその実現を支援しており、必要なスキルセットが何かを知っている」とベサント氏は言う。

その上で、金融業界におけるテクノロジー教育は、より早い段階で開始すべきだと同氏は加えた。ブルームバーグによると、ベサント氏は「OJT(職場での実務を通じて行う従業員の教育訓練)では不十分ではないか」との見方も示している。

同氏は言う。「今後必要になるのは、年齢的により若い段階で教わらければならない類のスキルだ。従業員を訓練することが可能かどうか、彼らの職務内容を変えるかどうかは、これからだ」

これは、金融街で働く全ての人に対する警告と捉えた方が良さそうだ。

[原文:An alarming sentence about automation from Bank of America's tech chief should put Wall Streeters on notice]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

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