台風21号が気づかせたApple Watch 3の緊急機能 —— これはやっぱり「携帯電話」だ

AppleWatch Series 3の防災速報通知

発売日から使っているAppleWatch Series 3のセルラー版。突然ブルブルと振動して見慣れぬ通知が……。

日本列島に上陸し、さまざまな地域で被害と混乱を巻き起こしている台風21号。自宅近くに一級河川である多摩川が流れていることもあり、首都圏を横断した22日夜から23日午前にかけては、言い知れぬ胸騒ぎとともに一夜を過ごした。

テレビやネットで次々と「はん濫警戒情報」が流される中で、僕の居住地周辺にも「避難準備」が発令された。当然のように「iPhoneが鳴る」と思ったら、アラートを通知したのは、なんと腕につけたセルラー版のApple Watch Series 3からだった。

「防災速報に対応している」という話は聞いたことがなかったので、かなり驚いた。

考えてみると、Apple Watch 3はある種の「携帯電話」だ。だから、防災速報の実装をしていても不思議じゃない。改めて翌朝、アップル広報に確認してみると、やはり防災速報対応はApple Watch Series3から対応したものだ、ということだった。

具体的には、防災速報の通知機能は、スマホと同じように携帯通信網(LTE)接続で受信する仕組みになっている。つまり、廉価なGPS版では使えない機能だ。ただし、セルラー版でありさえすれば、ドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアどれでも、きちんと受信するようになっている。

iPhone側での防災速報の設定

防災速報を受信するには、iPhoneの「設定」>「通知」>「緊急速報」がオンになっている必要がある。

……と言ってしまうと、ごく普通に動いてるように読めてしまうけれど、これは「日本独自のローカライズ」なのであって、わざわざこう動くように作った、ということになる。

これって結構象徴的なことで、「スマートウォッチに電話回線が入る」ということは、スマートウォッチが親機(スマホ)から解放されるというだけではない、というのがよくわかる。

Apple Watch 3は事前の海外レビューではバッテリー駆動時間の難を指摘する記事もあるが、個人的には発売から4週間ほど使っていて、セルラー状態込みでちゃんと1日バッテリーが持つのは、むしろなかなか凄いことだぞと思うようになっている。

LTE通信「だけ」での使用は、確かにバッテリーを食う。けれど、スマホから離れている時間は1日でもそれほどあるわけじゃない。となると、LTE通信4時間コミコミで連続18時間というセルラー版の駆動時間は、(十分とは言わないまでも)それなりに今のテクノロジーが実現できる現実解だろうと思う。

近々音楽のストリーミング再生対応も始まるようだが、こうした日常的な体験から、「通信回線ナシのスマートウォッチは何かが足りない」的な世界観が広がっていくのかもしれないと思わせられる出来事だった。

(文、写真・伊藤有)

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