企業価値1100億円超! 若者に人気の謎多きブランド「Supreme」に行ってみた

シュプリーム

ニューヨーク、マンハッタンにあるシュプリーム(Supreme)の店舗入口。

Yelp/David M.

ストリート系アパレルブランド「Supreme(シュプリーム)」の人気は、留まるところを知らない。

そして同ブランドにとって、2017年は素晴らしい1年だった。投資ファンドのカーライル・グループは、シュプリームの企業価値を10億ドル(約1140億円)と評価し、約5億ドル(約570億円)の資金注入を実施。この朗報に加えて、投資銀行パイパー・ジャフレー(Piper Jaffray)が半年ごとに発表する10代の消費動向調査「Taking Stock of Teens」で10位にランクインし、同ブランドがティーンエイジャーにかつてないほど買い尽くされて —— 少なくとも求められて —— いることが分かった。

シュプリームは1994年、ジェームス・ジェビア(James Jebbia)氏がニューヨークで創業、スケーターのためのセレクトショップとして生まれた。ブランドの詳細は謎に包まれており、ジェビア氏もメディアのインタビューをほとんど受けていない。

今や、ジャスティン・ビーバーからミロ・イアノポウロス(Milo Yiannopoulous:「オルタナ右翼」のジャーナリスト)まで、シュプリームの服を着たセレブたちの姿が出回ったことで、その名声は高まるばかりだ。現在、全世界で11店舗を展開している。

Business Insiderでは、シュプリームがどのようにして現在の社会現象となるに至ったかを探るべく、ニューヨークのラファイエット通りにある同ブランドの店舗に行ってみた。


シュプリームに入るには、毎回行列に並ぶ必要がある。いつでも、そこには大行列ができているだろう。店には常時、10人ほどの客しか入れない。店内は比較的手狭な空間だ。

行列

Yelp/Zhongyang Z.


初めて店に行く場合でも、入店の方法を説明する必要はないだろう。入口の前にはポールが設置してあり、筆者も他の客と同じように店に入ろうとした。だが、止められてしまった。行列の先頭は、角を曲がった先だと言われたのだ。

入店スタンプ

Business Insider/Dennis Green

角を曲がると、別のポールが設置されていた。列に並ぼうとしたら、目の前に4人連れの家族が入ってきた。30秒待って1つ目のスタンプをゲット。次の行列に移ると、さらにもう1つ、別のスタンプが押された。

2つのスタンプをもらわないと、店に入ることはできない。この一風変わった儀式の後、私はようやく店内に辿り着いた。

シュプリームの入口

Yelp/David M.


店内は、活気にあふれていた。興奮に満ちていた。外国人観光客や、家族と一緒のティーンエイジャーがいたるところにおり、めぼしいアイテムを探していた。

店内の行列

Yelp/David M.


だが、取り扱う服はそれほど面白くはなかった。シュプリームのデザインは、派手なものからシンプルなものまでさまざまだ。大胆な柄や同ブランドの有名なボックスロゴと同じ、大きなブロック体のフォントを使ったものもある。シャツは約120ドル(約1万4000円)で販売されていた。

シャツ

昨年の商品サンプル。

Yelp/Yukting W.


胸にシュプリームの小さなロゴが入ったスウェットや、Hanes(ヘインズ)のロゴ入りシャツなどがあるだけで、刺激的なアイテムもほとんどない。スウェットの上着は通常148ドル(約1万7000円)。

スウェット

昨年の商品サンプル。

Yelp/Sophia W.


だが、他ブランドとのコラボレーションは、熱狂をもって迎えられた。シュプリームはルイ・ヴィトンやナイキから、プレイボーイ、ザ・ノース・フェイスまで、あらゆるブランドとコラボし、その商品はまたたく間に完売している。

ルイ・ヴィトンとのコラボ

Getty/Joe Raedle

シュプリームは他にも、Kidde(キッデ)の消火器やHardcore Hammers(ハードコア・ハンマー)のハンマー、Everlast(エバーラスト)のサンドバッグ、レンガをブランド化して販売している。

ナイキ、アディダス、バンズ(Vans)のスニーカーも陳列されている。若い世代に人気の3大ブランドを押さえていることも、シュプリームが流行の最先端にいることを示している。

スニーカー

Yelp/Travis H.


デッキ(板)やその下に付けるトラックといった、スケートボードのギアも売っている。 —— そのルーツがスケーターのためのショップであることは、明らかだ。

スケートボードのギア

Yelp/Travis H.


商品の回転は早く、毎週木曜日に入れ替わる。当日は、店の外の行列がはるか遠くまで伸び、入手困難な限定商品はたちまち売り切れる。限定商品は、eBayなどのオークションサイトで実際の小売価格よりはるかに高い値段で転売されている。

帽子

昨年の帽子の商品サンプル。

Yelp/Glenn M.

シュプリームにプレミアがつく主な理由は、それぞれの商品の販売数が少なく、自分に合うサイズの商品を手に入れるのが難しいためだ。帽子は約45ドル(約5100円)で売られている。

シュプリームでの買い物は、ある種のパロディーのように感じる。どうしても、そのデザインがそう感じさせる。このジョークの意味を分かってくれる人がいるかどうかは分からないが、今や10億ドルという企業価値を誇るシュプリームにとって、それはどうでもいいことだ。 —— シュプリームの存在は、重みを増している。

シュプリームのロゴが入ったショッピングバッグ

Yelp/Kris V.


[原文:I waited in a line to go to a mysterious cult skater store worth $1 billion to see why teens are so obsessed]

(翻訳:本田直子)

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