Salad and Go
ファストフードのドライブスルーの魅力は、安さ、早さ、そしておいしいこと。車から降りる必要もない。新しいチェーンはさらに新たな要素を付け加えている。ヘルシーさだ。
サラダ・アンド・ゴー(Salad and Go)はアリゾナ州に10店舗あり、サラダを提供している。しかも大盛りのサラダを。共同創業者ルーシャン・クリストフェリ(Roushan Christofellis)氏は、同社が旧来のファストフード・チェーンに取って代わることを狙っている。
「旧来のファストフードのドライブスルーで食事を取っている多くの人は、そうせざるを得ない状況にある。私もそうだったが、手軽で安い選択肢がそれしかないからだ」と同氏はBusiness Insiderに語った。
2013年に創業して以来、提供しているオーガニック食材の種類と店舗数は倍増した。クリストフェリ氏によると、2018年末までに新たに9店をオープンさせる予定。いくつかはアリゾナ州以外での展開となる。
サラダ・アンド・ゴーのサラダは48オンス(約1360グラム)。価格は5ドル74セント(約650円)から8ドル23セント(約940円)。チキン、ステーキ、海老を追加するかどうかで変わる。またスープやスムージー、朝食メニューも提供しており、全て4ドル前後だ。
ドライブスルーは、同社が低価格を維持するための大きな鍵だとクリストフェリ氏は語った。約60平方メートルの店舗内には座席を設けておらず、オペレーションコストを低く抑えることができる。だから、サラダを6ドル以下で提供できる。
詳しく見てみよう。
アリゾナ州に10店舗を展開。
Salad and Go/Instagram
購入方法は他のドライブスルーと同じ。
Salad and Go
外のメニューを見て注文し、窓口で支払い、商品を受け取る。
サラダはボウルかラップ(トルティーヤで巻いたもの)で注文できる。
車内で食べたくない場合は、車を停め、店の前に置かれたテーブルで食べることができる。
スープもある。3種類の豆と野菜のチリソース味。
Salad and Go
数種類のレモネードも。これはキュウリとミントのレモネード。
Salad and Go
ブレンド前のスムージー。パイナップル、マンゴー、ホウレンソウ、ケール、ショウガのスムージー。
Salad and Go
サラダ・アンド・ゴーは食材を地元の農家から一括購入している。全ての食材がオーガニックというわけではないが、クリストフェリ氏は店舗の拡大とともにオーガニック食材の提供も拡大させていくと語った。
ヘルシー志向のファストカジュアルフード市場は1999年以降、550%の成長を遂げた。これは同時期のファストフード業界の10倍以上の成長だ。
Salad and Go
※編集部注:ファストカジュアルは、ファストフードとファミリーレストランの中間の業態。こだわりの食材を手軽な価格で提供している。
出典 : The Washington Post
ファストフード各社は、ディグ・イン(Dig Inn)やスイートグリーン(Sweetgreen)といったヘルシー志向のチェーンに追いつこうとしている。例えば、マクドナルドやチックフィレイは、ケールやブロッコリーニを使ったメニューをテストしている。タコベルも最近、野菜たっぷりのメニューを追加した。
サラダ・アンド・ゴーはこうしたトレンドを捉えている。クリストフェリは語った。「我々は自分自身に問いかけることから始めた。『おいしくて、カラダに良い食べ物を、旧来のファストフードのドライブスルーと同じ便利さ、手頃な価格、スピードで提供できないだろうか』と」
店員たち
Salad and Go
ドライブスルーという特性を生かすことで、同社はチポトレやパネラ・ブレッドといったファストカジュアルレストランよりも、マクドナルドやバーガーキングといった伝統的な大手チェーンと競合しているとクリストフェリ氏。
拡大が続けば、旧来のファストフードチェーンにとって脅威となるだろう。
Salad and Go
[原文:An up-and-coming drive-thru salad bar could threaten legacy fast food chains]
(翻訳:まいるす・ゑびす/編集:増田隆幸)