娯楽設備、デザイナーズ建築、麻薬取引……刑務所とは思えない、世界の刑務所

アランフエス刑務所(スペイン)

Bernat Armangue/AP Images

アメリカでは、刑務所といえば処罰を意味する。

だが、そうではない国もある。どんなに凶悪な罪を犯した者であっても、その更生を目的に設置された刑務所も多く、中には何の罪も犯していない人が宿泊できるところさえある。

こうした刑務所の設備は、相対的に見て、かなり豪華だ。ノルウェーには新品同様のバスケットボール・コートが、ウェールズにはビリヤード台がある。

刑務所に入るという概念が覆される、世界各地の刑務所をのぞいてみよう。


フィンランドのスオメンリンナ刑務所(Suomenlinna Prison)には、受刑者を敷地内に留める有刺鉄線がなく、小さな柵があるのみ。そのため、しばしば「開かれた刑務所」と呼ばれる。

スオメンリンナ刑務所(フィンランド)

Criminal Sanctions Agency, Finland

出典:This is Finland

ノルウェーのハルデン刑務所(Halden Prison)では、受刑者は料理、ビデオゲーム、バスケットボールを楽しんだり、高級ベッドで眠ることができる。刑務所というよりも大学の寮のようだ。受刑者を一般人同様に扱うことで、健全な心で社会復帰できるという考えに基づいている。

ハルデン刑務所(ノルウェー)

Trond Isaksen / Statsbygg

出典:The New York Times

ニュージーランドにあるオタゴ更生施設(Otago Corrections Facility)は、ハルデン刑務所同様、監房というよりは学生の部屋のように見える。医療施設や図書館があり、受刑者が自身も社会の一員であると感じられるようデザインされている。

オタゴ更生施設(ニュージーランド)

Department of Corrections NZ

出典:Otago Daily Times

ボリビアのラパスにあるサン・ペドロ刑務所(San Pedro Prison)は、20年にわたり3000人の受刑者とその家族が暮らす小さな町のような役割を果たしている。受刑者の家族は麻薬取引で何とか生計を立てている。刑務所には訪問者が泊まる場所もある。

サン・ペドロ刑務所(ボリビア)

Wikimedia Commons

出典:The Daily Beast

オランダには数千人の難民が流入してくる。彼らがスムーズに生活を始められるよう、デ・コポル刑務所(De Koepel prison)は2016年、難民の宿泊施設に生まれ変わった。犯罪率の低下に伴い閉鎖された、十数カ所の刑務所のうちの1つだ。

デ・コポル刑務所(オランダ)

Muhammed Muheisen/AP Images

出典:Business Insider

オーストリアのレオーベン刑務所(Justice Center)の建物は、他の刑務所とは違う。建築家ジョセフ・ホヘンシン(Joseph Hohensinn)氏による設計で、光をたくさん取り入れるようデザインされている。入り口には2つの碑があり、受刑者の尊厳と人権の尊重を掲げている。

司法センター(レオーベン刑務所)(オーストリア)

Wikimedia Commons

出典:Mimoa

スペインのアランフェス刑務所(Aranjuez Prison)では、収監された者とその家族が共に過ごすことができる。壁にはディズニーのキャラクターが描かれ、託児所や遊び場もある。親が刑務所にいるということを、できる限り子どもに悟らせないようにするのが目的だ。

アランフェス刑務所(スペイン)

Bernat Armangue/AP Images

出典:Associated Press

インドネシアのポンドック・バンブー刑務所(Pondok Bambu Prison)は女子刑務所で、豪華な部屋を購入することができる。だが、中には賄賂を渡して、不正に部屋を手に入れる受刑者もいる。

ポンドック・バンブー刑務所(インドネシア)

Ramdani/AP Images

出典:Al Jazeera

イギリスのウェールズにある女王陛下の刑務所(Her Majesty's Prison(HMP)Parc)は、厳重に鍵が掛けられたドアさえなければ、学校と言っても通用するだろう。数多くの講座を受けることができ、温水シャワーを備えたジム、ビリヤード台や卓球台もある。

女王陛下の刑務所(ウェールズ)

Channel 4

出典:HMP Parc

スウェーデンのソレントゥナ刑務所(Sollentuna Prison)では、受刑者は自炊をし、1日の大部分テレビを観て過ごしたり、ジムでウェイトトレーニングをすることができる。ノルウェーやフィンランドの刑務所同様、スカンジナビア諸国では社会復帰に重きを置いている。

ソレントゥナ刑務所(スウェーデン)

Kriminalvarden

出典:RtoZ

スイスのシャンドロン刑務所(Champ-Dollon Prison)は近年、受刑者で溢れている。そのため、政府は4000万ドル(約45億円)を投じて、刑務所を改築。全面改装された部屋は、以前よりも居心地がよく、広々とした空間になった。

シャンドロン刑務所(スイス)

Champ-Dollon

出典:iTimes

ノルウェーのバストイ刑務所(Bastoy Prison)では、受刑者は農業、釣り、スキー、テニス、乗馬ができるプライベート・アイランドで刑期を過ごす。

バストイ刑務所(ノルウェー)

Bastoy

出典:CNN

[原文:12 photos of prisons from around the world that defy American stereotypes of 'hard time']

(翻訳:Ito Yasuko/編集:山口玲子、山口佳美)

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