意外な結果? 世界の最も優れた航空会社ベスト10

ボーイング787

ニュージーランド航空のドリームライナー「ボーイング787」

Air New Zealand

  • ニュージーランド航空が、エアライン・レーティングスの「World's Best Airliners for 2018(世界の最も優れた航空会社 2018年版)」に選ばれた。
  • 同エアラインの選出は5年連続。
  • エアライン・レーティングスは、カスタマーサービスや使用機材、財務実績など13の基準で航空各社を評価する。
  • 北米系エアラインはトップ10圏外。日系エアラインは2社がランクインした。

航空会社や航空機の評価サイト「エアライン・レーティングス(AirlineRatings.com)」は、5年連続でニュージーランド航空を世界最高の航空会社に選んだ。

「ニュージーランド航空は、過去最高の業績、機内の革新性、環境面でのリーダーシップ、機体の新しさ、スタッフのモチベーションにおいて、5年連続で高い評価を獲得した」エアライン・レーティングスの編集長、ジェフリー・トーマス(Geoffrey Thomas)氏は書いた。「これらの要因は、同航空会社が業界のトレンドセッターであることを示している」

乗客向けのサービスのみを評価するサイトもあるが、エアライン・レーティングスは、より包括的なアプローチで航空会社を評価する。

同サイトでは、世界最高の航空会社を決定すべく、ベテラン編集者8人から成るチームが「航空会社の生命線」と考える13の基準で評価した。

具体的には、使用機材や安全性の評価、乗客のレビュー、機材の平均機齢、収益性、プレミアム・エコノミークラスの有無、ビジネスクラスのフラットベッドの有無、投資判断の格付けを維持しているかどうか、環境分野での実績、労働問題の有無、重大インシデントの有無、業界のイノベーターであるかどうか、業界で上位50位内につけているかどうか含まれる。

これらの基準に基づき、編集チームは世界最高の航空会社10社を選出した。トーマス氏らのコメントとともに、紹介しよう。


10位 日本航空(JAL):「2010年〜11年に経営破綻を経験した日本航空は、再建に向けた取り組みを続けている。現在の日本航空は、経営をスリム化し、過去と決別。機材も優れており、近代的だ」(トーマス氏)

JAL

Flickr/Tomas Del Coro

9位 キャセイパシフィック航空(Cathay Pacific):「キャセイパシフィック航空は、香港と大中華圏の両市場で、新規参入の新たな脅威にさらされた厳しい1年だった」とトーマス氏。「しかし、基本的な機材は素晴らしい」

キャセイパシフィック

Ms. P/Flickr

8位 大韓航空(Korean Air):「おそらく航空業界の中で、最もドラマティックな逆転劇だ」とトーマス氏。「2000年には見向きもされなかった航空会社が、今や大本命となった。大韓航空は我々を魅了し続けている」

大韓航空

AP/Airbus, C. Brinkmann

7位 全日本空輸(ANA):「再度、素晴らしい1年となった。オペレーションは良くなるばかりだ」とベテラン航空ジャーナリスト。「現在のトレンドからいくと、来年はランキング1位候補の筆頭になりそう」

ANA

AP

6位 エティハド航空(Etihad Airways):「債権処理が相次いで発生した恐怖の1年ではあったが、同社の中核そのものには無関係」とトーマス氏。「機内も素晴らしい。今年は財務上の混乱があったが、来年はエティハド航空をベストエアラインに推すだろうと審査員らは話していた」

エティハド航空

Airbus/Etihad

5位 ヴァージン・アトランティック航空(Virgin Atlantic Airways):リチャード・ブランソン(Richard Branson)氏のフラッグシップ航空会社。「ヴァージン・オーストラリア同様、オールラウンドに機材を揃えていることとクルーの情熱が非常に素晴らしい。顧客満足度の高さが、同社の大いなるエネルギーにつながっている」(トーマス氏)

ヴァージン・アトランティック航空

Flickr/Tomás Del Coro

4位 ヴァージン・オーストラリア(Virgin Australia):「4位という順位に疑問を抱く人もいるだろうが、審査員たちは長距離路線のエコノミーとビジネスが非常に優れていることに着目した」とトーマス氏。「客室乗務員も段違いに素晴らしく、同社の優れた機材にさらなる輝きを与えている」

ヴァージン・オーストラリア

Flickr/Aero Icarus

3位 シンガポール航空(Singapore Airlines):「エアバス380の最新アップグレードが遅く、1位を逃したが、来年は最高の名誉を授かるだろう」とトーマス氏。「しかし、我々にはまだ新しい機材の詳細が分からない」

シンガポール航空

Flickr/ Thomas Woodtli

2位 カンタス航空(Qantas):「CEOアラン・ジョイス(Alan Joyce)氏の下、カンタス航空は変革を続け、過去6年で株価は0.76ドルからピーク時には4.88ドルまで上昇。投資家を喜ばせた」とトーマス氏。「顧客満足度調査でも、過去最高を記録し、業界の寵児となった」

カンタス航空

Qantas

1位 ニュージーランド航空(Air New Zealand):「今年は審査基準が9項目から13項目に増えたが、ニュージーランド航空は依然として傑出している」とトーマス氏。「ニュージーランド航空が引き続き業界をリードしている。確かにカンタス航空のようなファーストクラスやビジネスラウンジはないが、圧倒的大多数の乗客のためという同社の企業姿勢は素晴らしい」

ニュージーランド航空

Air New Zealand

[原文:These are the best airlines in the world for 2018]

(翻訳:本田直子/編集:山口佳美)

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