トランプ大統領の孫娘アラベラちゃん(左)も、中国語を学んでいる。
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第2言語の習得は、認知力や健康、教育面でのメリットが大きい。脳の発達を促進し、認知症を予防したり、集中力の持続性を高めるにも効果的であることが分かっている。
そして今、最も人気を集めているのが中国語だ。トランプ大統領が中国を訪れた際、孫娘アラベラ・ローズちゃんの中国語を、習近平国家主席が褒めたことは記憶に新しい。事実、一部の有名資産家たちは、幼少期の子どもに中国語を学ばせ始めている。
およそ12億人のネイティブスピーカーがいる中国語は、世界で最も多くの人が母国語とする言語だ。中国語には大きく分けて北京語と広東語の2種類の方言があり、10億人が北京語を話す。この数字だけを見ても、ビジネスの世界で中国語が今後も重視され続けることは明らかだ。
子どもに中国語を学ばせていることを公言している富裕層の家族の例を見てみよう。
ジェフ・ベゾス、マッケンジー・ベゾス夫妻
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アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏とその妻マッケンジー氏の間には4人の子どもがおり、夫妻はその教育のために様々な学びの機会を与えてきた。
「私たちはあらゆることを試してきました。オフシーズンに旅行に出かけたり、キッチンで科学の実験をしたり、ニワトリの卵を孵化させたり、中国語のレッスンを受けさせたり、シンガポール式算数のプログラムに参加させたり、近所の子どもたちとさまざまなクラブ活動やスポーツ活動にも参加させました」と、マッケンジー氏はVogueに語っている。
マーク・ザッカーバーグ、プリシラ・チャン夫妻
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フェイスブック(Facebook)のCEOマーク・ザッカーバーグ氏は、2、3年前から中国語を学び始め、今ではかなり上達している。30分の質疑応答セッションを中国語で行ったこともある。その妻プリシラ・チャン氏は、ベトナムに逃れた中国人難民の娘で、流暢な広東語を話す。
娘のマックスちゃんのために、夫妻は家庭内に中国語を取り入れている。ザッカーバーグ氏は、AIのパーソナルアシスタントがマックスちゃんに中国語を教える様子を撮影、その動画をFacebookにアップしている。
イヴァンカ・トランプ、ジャレッド・クシュナー夫妻
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イヴァンカ・トランプ、ジャレッド・クシュナー夫妻には3人の子どもがいる。中国語を話すベビーシッターを雇って、中国語を家庭内に取り入れようとしている。
最年長の娘アラベラちゃん(5歳)は今年2月、新年を祝う歌を中国語で歌った動画をアップし、その語学力を披露。トランプ大統領の今回の中国訪問では、中国語で歌うアラベラちゃんの動画を見た習近平国家主席が、その中国語レベルに「Aプラスだ」と太鼓判を押した。
[原文:Billionaires and royals are rushing to teach their kids Mandarin]
(翻訳:まいるす・ゑびす/編集:山口佳美)