上海でのカウントダウン・イベントに登場したアリババ・グループ会長ジャック・マーと女優のニコール・キッドマン。
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1990年代に学生たちが考案して以来、11月11日は中国では「独身の日」と呼ばれ、独身者が自分に贈り物をする日となった。
今では中国のeコマース大手アリババが、11月11日「独身の日」を「ダブル・イレブン(Double 11)」と名付け、世界最大のセールを実施している。今年の「独身の日」の売り上げは、253億ドル(約2兆9000億円)に達した。
「アンチ・バレンタインデー」として2009年に始まったアリババの「11-11 Global Shopping Festival」は、ブラック・フライデーとサイバーマンデーの売り上げ合計を超える、世界最大のセールスイベントに変貌した。
カウントダウン会場のライブ配信やバーチャルゲーム、インタラクティブなファッションショーなども行われた24時間の華やかなセールスイベントでは、アメリカブランドのスニーカーや韓国メーカーの洗濯機、アルゼンチン産のエビなど、ありとあらゆるものが販売された。
今年のセールの様子を見ていこう。
上海でのカウントダウンイベントは中国全土にライブ配信された。イベントのプロデューサーは、アカデミー賞授賞式やスーパーボウルをプロデュースしたデイビッド・ヒル(David Hill)。
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4時間におよんだカウントダウンイベントはメルセデス・ベンツ アリーナ(Mercedes-Benz Arena)で行われた。近くには売り上げをリアルタイムで表示する巨大スクリーンが設置された。1秒間に32万5000件の注文が来た瞬間もあった。
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アリババによると膨大な事前予約分もあり、開始2分で売り上げは10億ドルに達した。
スクリーンには購入された商品の総額が表示された。
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写真は2016年に撮影されたもの。スタッフがスクリーンの前で注文を処理している。今年は14万ものブランドや販売業者が参加、半数近くは海外企業だった。
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イベントにはニコール・キッドマンやマリア・シャラポワが登場。過去にもスカーレット・ヨハンソンやケイティ・ペリーが登場している。
ファレル・ウィリアムスとジェシー・Jのパフォーマンスも。
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アリババの社屋も「独身の日」を祝ってカラフルにライトアップ。
2013年の「独身の日」の様子。アリババ本社に設置されたスクリーン。セールは2009年に始まった。参加したのは27社のみだった。
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毎年、24時間のセールスイベントのためにスタッフ用のベッドや布団が用意される。写真は2016年の様子。
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布団が並べられた様子を航空写真で見ると、アリババがどれほどのスタッフを投入しているかが分かる。
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「独身の日」の1週間前から、アリババが運営するショッピングサイトTmallのマスコットが北京のいたるところで見られた。横断幕には『ダブル・イレブン・ビッグセール』と書かれている。
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広東省では、商品の配送に高速鉄道も使用。
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(翻訳:忍足 亜輝/編集:増田隆幸)