KGI証券が作成した、来年の新型iPhoneの完成予想図。
KGI Securities
- アップルの新製品予想で知られるアナリストによると、アップルは来年、3モデルのiPhoneを発表する。
- 1つは、全面液晶ディスプレイ(LCD)とTrueDepthカメラによる顔認証機能を搭載。価格は649〜749ドル。
- より大型の、6.5インチ有機ELディスプレイを搭載したiPhone X風の新型iPhoneも登場。
- 現行モデルと同じ5.8インチ有機ELディスプレイを搭載したiPhone Xの後継モデルもある。
アップルは2018年、3モデルの新型iPhoneを発表するだろう —— KGI証券のアナリスト、ミンチー・クオ(Ming-Chi Kuo)氏は11月13日(現地時間)、顧客向けノートに記した。Business Insiderも確認した。
クオ氏はその調査チームは、アジアの製造業に情報網を持っており、アップルの新製品に関する正確な予測で有名だ。
「我々の予測では、アップルは3モデルの新型iPhoneを2018年後半に発表する。6.5インチと5.8インチの有機ELディスプレイ(OLED)搭載モデル、そして6.1インチの液晶ディスプレイ搭載モデルだ。3モデルともiPhone Xのように、全面ディスプレイとフロントに3Dセンシングに利用するTrueDepthカメラを搭載する」
アップルは、2モデルを「ハイエンドマーケット」向けとしていると同氏。3つ目のモデルはミドル〜ローエンド向けのモデルで、価格は649〜749ドルの間になるとクオ氏は見ている。
ハイエンド向けのモデルのうち、1つはiPhone Xと同じディスプレイサイズと機能を持ち、大型なiPhone Xの後継モデルは6.5インチディスプレイを搭載する。価格は999ドルからとなる見込み。
ハイエンドモデルの新型iPhoneは、iPhone Xと同様に、全面ディスプレイと顔認証機能「Face ID」を搭載。ローエンドモデルも指紋認証センサーの代わりに顔認証機能を搭載。画面は6.1インチの液晶ディスプレイで、有機ELディスプレイ搭載モデルよりも画面解像度は低くなる。他にも仕様やデザイン上の違いがありそうだ。
「真のスーパーサイクル」とは
アップルのCEOティム・クック氏。
Apple
クオ氏によると、これらの3モデルは「iPhoneの買い替え需要における真のスーパーサイクル」を促進することになる。1億〜1億2000万台のiPhoneが2018年後半に製造されると予測している。
クオ氏は来年、アップルが新型iPhoneをスケジュール通りに投入すれば、スーパーサイクルが起きると見ている。Face IDを搭載した3つの価格帯のモデルを揃え、来年のiPhone Xに対する大きな需要に対応することもその要因になると考えている。
また同氏は今四半期(2017年第4四半期)には2500万〜2700万台のiPhone Xが出荷され、2018年第1四半期には35〜45%増加すると見ている。
アナリストたちは当初、11月に発売されたiPhone Xが「スーパーサイクル」を生み出すと予測していた。だが、供給不足が伝えられ、スーパーサイクルを発生を2018年、もしくはそれ以降に先送りしたアナリストもいる。
クオ氏はアップルの株価やサプライヤーにとって、2018年はポジティブな1年になると考えていると語った。
アップルは通常、新しいiPhoneを9月に発表するので、これらの情報は今後変化する可能性は高い。同社の上層部は、新しいiPhoneのデザインを11月に決定すると語った。
(翻訳:塚本直樹/編集:増田隆幸)