奈良ドリームランドのローラーコースター「ASKA」
Shane Thoms
シェーン・トムス(Shane Thoms)氏は「ハイキョイスト(haikyoist)」として知られている。この言葉は文字通り、日本語の「廃墟」からきている。都市探検という意味もある。
写真家兼作家のトムス氏の新著は『Haikyo: The Modern Ruins of Japan』。
『Haikyo』には同氏がここ数年、日本を旅しながら撮影した写真がまとめられている。無駄を削ぎ落とし、正確に配置するという日本的な美しさと、伸び切った雑草、苔、がれきを対比させることが狙いだ。
トムス氏がBusiness Insiderに提供してくれた、不気味な写真を見ていこう。人類が滅亡した後の世界のようだ。
トムス氏は日本の病院、鉱山、遊園地、工場を訪れている。そして「さまざまな理由で運営を止めてしまったいろいろな場所を訪れている」とBusiness Insiderに語った。
奈良ドリームランドの「メインストリートUSA」。
Shane Thoms
歴史の必然だったものも。「Haikyoはアートに焦点を当てたプロジェクト。政治的、経済的なものではない」
日光ウェスタン村のゲームコーナー。
Shane Thoms
書籍のタイトルが表しているように、同氏や他のハイキョイストはこうした建物を「現代の遺跡」と呼ぶ。
四国のバー。
Shane Thoms
日本の文化が好きだからこそ、トムス氏は廃墟を撮影しようと決めた。
四国のホテルのラウンジ。
Shane Thoms
「商業エリアの広い廃墟ではなく、小さな伝統的な日本の建物の廃墟に足を踏み入れた時、これらが世界中で一般的に知られている廃墟とは違っていることに気づいた。そこには空間への深い思索がある」
奈良ドリームランドのジェットコースター「ASKA」。木製だ。
Shane Thoms
トムス氏が撮影した題材のいくつかは、人々が一般的に廃墟として思い描くものと......
広島県の島にあるアパート。
Shane Thoms
衰退と豪華さを対比させるためのものがある。
奈良ドリームランドのコーヒーカップ。
Shane Thoms
「障子、畳、床の間、ふすまなど、日本家屋を象徴する要素が密接に絡み合い、そこに住んでいた家族の魂を閉じ込め、保存している」
栃木県の病院。
Shane Thoms
日本の廃墟はヨーロッパやアメリカの廃墟よりもよりセンチメンタルに感じる、とトムス氏。
和室。日光。
Shane Thoms
トムス氏は、撮影した写真から「哲学」を感じると語る。
パチンコ店。埼玉県。
Shane Thoms
日本は発展を続けているが、環境が自然に廃墟を維持してきたように、歴史の中にこの瞬間を留めておきたいとトムス氏。
歯医者。長崎県。
Shane Thoms
「廃墟は過去と未来の間の、“移り変わり”の状態の中にある」。
伝統的な日本家屋。長野県。
Shane Thoms
[原文:http://www.businessinsider.com/photos-of-an-abandoned-japan-eerie-post-apocalyptic-world-2017-11/]
(翻訳:塚本直樹/編集:増田隆幸)