「AI」「ドローン」「電気自動車」 —— Mobile World Congress 2017の見どころ

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T.Nagata

世界最大の携帯電話見本市「Mobile World Congress(MWC 2017)」が2月27日(現地時間)、スペインのバルセロナで始まった。

出展者数はおよそ2200。NTTドコモ、ソニー、マイクロソフト、Twitterをはじめとする世界的なIT企業が最新のプロダクトやサービスを公開するほか、今年はカナダなど、政府として全面的にバックアップする国々の参加も予定されている。

ソフトバンク創業者の孫正義氏、LINEのCEO出澤剛氏、ポケモンGOのCEOジョン・ハンケ氏など(日本人も含めた)世界の名だたる著名人が登壇する。

会場では「ポケモンGO」でモンスターを捕まえることも可能だ。

これまで(出展者中)最大規模の展示スペースを誇ってきたサムスンは、「Galaxy Note 7」リコール問題/売中止問題による業績の低迷から、展示スペースを大幅に縮小する予定。

MWC 2017は3月2日まで4日間に渡って行われる。

ソフトバンクグループの孫社長が「善意のAI」を熱弁

会場であるフィラ・グランビーアの10万平方メートルの広大な展示エリアには、所狭しとブースがたち並び、約10万人の来場者の熱気で溢れていた。

開催日初日には、ソフトバンクグループの孫正義社長が熱弁をふるった。メインテーマはAIだ。3.3兆円で同社が買収した半導体設計図大手ARMを引き合いに出し、「30年後、あるいはもっと早い段階で、あらゆるものにチップが搭載される。人間の頭脳よりインテリジェントな靴を履く時代が来る」と話した。

AIやスーパーインテリジェンス(人間の能力を超越する人工知能)は悪意を持って使えば人類の脅威となる。ただ、それも実は、「“善意の”スーパーインテリジェンスで克服できる」と孫社長は言う。AIの進化は、わたしたちの生活や生き方に大きな影響をおよぼすだろう。AIと人間を巡る哲学的な議論は今後も続いていく。孫社長は「AIは人類の良きパートナーになるとわたしたちは信じている」とし、さらにイノベーションを進めるべく、事業パートナーの必要性をアピールした。

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展示会場には「ドライアイの診断」をしてくれるペッパーが。スマートフォンの見過ぎで疲れた目を癒してくれる。

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カタールのテレコム企業Ooredooの「救急ドローン」。同国の海岸は観光地として世界的に有名だが、近年では海難事故も増加している。ドローンを飛ばすことで、事故を未然に防ぐ。

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NOKIAは第5世代移動通信システム(5G)を体験できるデモンストレーションをサッカースタジアムを例に紹介。スタジアムで火災が発生し、観客が一斉にスマートフォンのカメラを使うといった不測の事態が生じても、膨大なトラフィックをさばける。

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(英国のウィリアム王子も学んだ)セント・アンドルーズ大学のマコーネル博士のチームは、スコットランド北部で減少するアザラシの調査にモバイル端末を用いている。マコーネル博士は「西部のアザラシは無事なのに、北部では死亡例が増えている。彼らの行動を追跡し、餌場が突き止めた。これにより、餌である魚が減っているのか、毒素によるものか、彼らの死因を究明する手掛かりになる」と話す。

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テクノロジーとアートを融合させ、一風変わったディスプレイで来場者を喜ばせたのがIBMだ。「コグニティブ・ドレス」は、ツイート内容から発信者の“感情”を読み取り、リアルタイムでLEDの色を変化させる(たとえば、「愉快な気分」ならピンクに変わる)。天井の巨大なスカルプチャーは芸術の街バルセロナが生んだ偉大な建築家アントニオ・ガウディを意識して制作したという。TwitterとAIが連動し、チェーンが上下に動く「考える彫刻」。

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電気自動車のF1とも言える「フォーミュラE」のアレハンドロ・アガグ CEOはAIを用いた無人のレース構想を掲げているが、F1優勝歴のあるドライバーから抗議の手紙が届いたという話を壇上で明らかにした。実際のテストマシンも公開された。

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