「ミレニアル世代が世界を救う(かもしれない)」 経済学者タイラー・コーエン

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ミレニアル世代は世界を救えるのか?

Jason Kempin / Staff / Getty Images

ミレニアル世代は怠け者ではない。経済学者のタイラー・コーエン(Tyler Cowen)氏はそう語る。同氏によれば、ミレニアル世代は今を生き抜くため、より順応しているのだと言う。

コーエン氏は著書『The Complacent Class』で、現代社会は個人的な強い関心を持つ人々、例えばレコード収集、ハイキング、料理、もしくは『ゲーム・オブ・スローンズ』などにハマっている人々にとって良い社会だと述べる。この「マッチャー(matchers)」か「エンスージアスト(enthusiasts)」と呼ばれる人たちは、「人より抜きん出ようとしているのではなく、むしろ自分のニッチな嗜好を満たすことで精神的な幸福を得る」と同氏。また、テクノロジーと社会的発展のおかげで、その生き方はかつてないほど簡単になっている。

一方で、他人に勝利することがモチベーションとなっている人にとっては生きにくい社会だ、とコーエン氏は語る。このような人々は「ストライバー(strivers)」と呼ばれ、前代未聞のグローバル競争社会では苦しい思いをする。競争が世界規模となり、今や他人より秀でることは非常に難しい。世界中から情報が入ってくるため、トップに立っているという感覚を得にくい。

コーエン氏は著書の中で、「マッチャーは得をし、ストライバーは損をする」と簡潔に表す。

言い換えれば、現代社会で成功する秘訣は自分自身の幸せを定義し、情熱を分かち合える人を見つけることだ。そして、ミレニアル世代ほどこの人生観を理解している世代はない。

「実際のところ、ミレニアル世代は無関心で、怠惰で、情熱に欠けるわけではない。むしろその真逆だ。出世街道を邁進するという古い価値観を持った人よりも、自分の好きなことに情熱をかけた人の夢が成功するというケースが増えている

「そのため、新時代の競争と喜びの意味をよく理解していない上の世代の目には、ミレニアル世代は物足りなく見えるだろう。実際は、社会から与えられた選択肢の割には、ミレニアル世代はかなり良くやっている方で、世界が幸せな場所になることに一役買っている。一方、壮大なプロジェクトや輝かしい功績を残すことなどにあまり興味はない」

「努力」については、一言、言及しておかなければならない。「The Complacent Class」で、もう1つの論点となっているのは(ミレニアル世代の前の世代であるリベラル派の)ベビー・ブーム世代とヤッピーたちの存在だ。彼らにはアメリカ経済を低迷させた責任があり、差別問題の増加にも直接・間接的に“一役買っている”。世界で何百万人もの人々が困窮している中、ガーデニングを楽しみ、本を読みながら、それらの惨状を指をくわえて見ていたというわけだ。

もっと多くのアメリカ人が1950〜60年代のような大胆な野心を持っていれば、現状はもっと良いものだったかもしれない、とコーエン氏は指摘する。

それに比べれば、ミレニアル世代は立派だと同氏は述べる。

「彼らもまたベビー・ブーム世代やヤッピー同様、自己満足を重視する人々だ。ただし、彼らはその中でも、もっとも洗練されており、自分たちのイデオロギーをもっとも信じる人々だ」

ミレニアル世代のマインドセットが広がれば、世界を救うかもしれない。

[原文:Millennials have figured out the secret to thriving in the modern age

(翻訳:Wizr)

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