メルカリが11月27日正午から開始した即現金化の買取サービス「メルカリNOW」。サービス開始と同時に早速モノの査定を試してみた。
メルカリNOWは、メルカリアプリの1機能として提供される。ホーム画面の「すべて」の左側のカテゴリータブに増えた「NOW」から行う。
査定は成人である必要があり、私の環境では年齢認証を行なった後、査定に進む流れだった。
メルカリNOWはメルカリアプリと一体化していて、同じアプリ上から使う。「NOW」というカテゴリタブが目印だ。
使用開始時は、筆者の環境だと年齢確認を入力する必要があった。未成年は使用できないと注意書きがある。
査定は一瞬のノールック買取、ただし売れるのは現状「服飾品のみ」
気になるのはどれくらいのスピードで、いくらくらいで売れるのか、だ。
写真撮影だけで査定、現金化できるのは、先日DMMが70億円で買収したベンチャー、BANK社が運営するレンディングサービス「CASH」が先行している(当初のCASHは厳密に言うと買取りではなく質屋に近い。買取りが前提になるメルカリNOWとは違った業態でスタートした)。
初期のCASHでは、極端に安い商品で高額な査定が出たりした事例があったが、メルカリNOWではどうなのか。
使ってみると、査定時にあらかじめメルカリがリストアップしたブランド(メーカー)の商品しか登録できないようになっていることがわかった。
ざっと見てみると基本的に「服飾品」ブランドに限定されているようで、例えばスターバックスのタンブラーや、家電製品といったものは現時点では買取りできない。
また服飾品といってもファストファッション系(ユニクロなど)はブランド登録がなく、100均系のメーカーも登録されていないようだ。
まず査定してみたのは、「ビルケンシュトック」のサンダルだ。
日頃から愛用しているものだが、ビルケンシュトックは幸い登録ブランドのリストに入っていた。査定したのは、「アリゾナ」という定番サンダルのEVA素材タイプ。新品では4500円程度のものだ。
実際には「使用感あり」で登録。
かなり使用しているので、「使用感あり」として撮影。アプリ上から写真撮影をして、ほんの数秒待つと査定額が表示された。
「使用感あり」のビルケンシュトック・アリゾナの買取り額は100円。
続いて、程度を変更して「美品」としてみた。モノは同じものだ。この場合は微妙に買取価格が上がり、210円になった。
最後に、「新品」だとしたらいくらなのか?
390円だった。手身近なところで、編集部周辺にあった登録ブランド商品をいくつか査定してみた結果もお伝えしておくと、以下のような査定額だった。
ファビオルスコーニのフラットシューズ(使用感あり) 340円(新品で2万円程度)。
アニヤハインドマーチのトートバッグ(かなり使用感あり) 3170円(新品で6万円程度)。
ニューバランス M998CEL(使用感あり) 800円(新品で1万7000円程度)。
金額をみると、ブランドやカテゴリーによって買取り価格にバラツキがある。靴は総じて低めなのかもしれない。
メルカリNOWの開発担当者、石川佑樹氏によると、現時点では画像認識の情報も使っていないわけではないが、同じモノでも状態を問わず、同じ金額になってしまうことがあるとのこと。つまり現時点での査定額は「ブランド」と「程度」の自己申告に依存する部分が大きいようだ。
なお、査定後は、メルカリ側で画像認識のほか人力での「本審査」もする。その際に、ユーザーの申告と乖離がある場合は買取りがキャンセルされたり、買取り金額を没収するなどの対応もあり得るという。
また、メルカリが買取った商品をメルカリアプリ上で販売する場合は、買取り金額に販売料金を上乗せする。その上乗せ分が、メルカリ側の収益になるという。上乗せ率は一律ではなく、非公開だ。
(文、写真・伊藤有)