AP Photo/Ted S. Warren
- ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は、ケンブリッジ大学数学科にあるスティーブン・ホーキング博士のCentre for Theoretical Cosmology(COSMOS)に最新鋭のスーパーコンピューター「HPE Superdome Flex」を提供する。
- このスーパーコンピューターはCOSMOSにある他のスーパーコンピューターと連携し、同研究所がこれまでに収集した宇宙140億年におよぶデータを分析し、宇宙の起源やブラックホール、空間と時間の性質の解明を目指す。
HPEは、著名な顧客に新型スーパーコンピューターを納入する。スティーブン・ホーキング博士が所長を務めるCentre for Theoretical Cosmology (COSMOS)だ。HPEによれば、新型コンピューターは同研究所で宇宙の神秘を解き明かしていく。
HPEの「Superdome Flex」は大量のデータを高速なメモリに保持できる特殊なコンピューター。メモリは最大で48テラバイトまで対応。データを従来のトレージではなくメモリに置くことで、大量のデータを高速に処理できる。
実際、取り扱うデータは膨大だ。発表によれば、COSMOSは140億年におよぶ膨大なデータの中から、隠された手がかりを見つけ出そうとしている。
Superdome Flexは、同社が未来のコンピューティングの究極のビジョンを示した次世代サーバー「The Machine」の思想を先取りしたものだ。
The Machineは、160テラバイトのデータをメモリ内で処理することができる。HPEは、このいわゆる「メモリ主導型コンピューティング」を実現するために、新型のメモリから、コンピューターを作動させるためのソフトウェアまで、あらゆるものを開発中。The Machineはまだ試作中だが、HPEによれば、The Machine開発中に得られた知見がSuperdome Flexにも生かされている。
SGI製スーパーコンピューターに囲まれるホーキング博士。
Centre for Theoretical Cosmology
COSMOSは1997年から、さまざまなスーパーコンピューターを利用してきた。よって、HPEの最新鋭スーパーコンピューターが導入されることに特別なことではない。COSMOSはすでに、前モデルのHPEのスーパーコンピューターを利用しており、またHPEが2016年にSGI製のスーパーコンピューターを所有している。さらに2014年からは、インテル製のチップを使った、ヨーロッパで最大の共有メモリ型コンピューターを使用している。
HPEの新型スーパーコンピューターは、宇宙の神秘を解き明かすことに加え、ケンブリッジ大学の他の研究者、たとえば胚の発生の研究に光を利用する新しい方法を研究している「実験生物物理学」などにも利用される。
(翻訳:塚本直樹/翻訳:増田隆幸)